9月15日から10月8日にかけて、中国・浙江省杭州市にて第19回アジア競技大会が開催中。その『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』種目の日本配信を巡って、日本eスポーツ連合(JeSU)のX(旧Twitter)の投稿が物議を醸しています。
◆初のeスポーツを採用した「アジア版オリンピック」
アジア競技大会はアジアオリンピック評議会(OCA)が主催する歴史ある大会であり、「アジア版オリンピック」とも呼ばれます。第19回となる今大会は「eスポーツ」が正式に種目として認められ、『LoL』のほかに『PUBG Mobile』と『ストリートファイターV チャンピオンエディション』(最新の『ストリートファイター6』ではない)の3つの種目で日本代表が選出されました。『LoL』日本代表は9月25日にグループステージ初戦を迎え、パレスチナ戦、ベトナム戦に挑みます。
◆応援したくでもできないオリンピック
しかし、『LoL』日本代表の戦いは日本に向けた配信は実施されない模様。選手の選出などを担う日本eスポーツ連合(JeSU)はTwitterで、試合開始直前に「韓国語ではありますが、アフリカTVさんで放送される予定とのこと。皆さん、応援よろしくお願いします」と投稿。ところがアフリカTVでの配信は韓国チームの出場する試合のみの配信なうえ、日本からのアクセスがブロックされているというSNSの報告もみられます(筆者が確認した際、この日の1試合目である韓国代表戦は視聴できたが、その後は配信を終了していた)。
また、その直後に日本eスポーツ連合は「映像配信はこちらでご覧になれます」とYouTubeのリンクを投稿。しかしその配信には日本では違法である賭博サイトの広告が掲載されていることや、どのような権利関係で配信されているか不透明なことからコミュニティから批判を受けました。程なくしてこれら2つの投稿は削除されています。結局のところ、日本代表の戦いは日本向けには配信されてなかったものとみられます。
なお、後者の投稿に掲載された配信リンクは現在、中国のIT企業「愛爾達科技股份有限公司」の著作権著作権の申し立てを受け現在削除されています。
初のeスポーツ採用として日本の国旗を背負って戦う選手たちを「応援したくでもできないオリンピック」となってしまいました。また、本稿執筆時点で日本代表の試合は終了していますが、その結果も投稿されていません。なお、『LoL』日本代表はパレスチナに勝利するも、その後ベトナムに敗北し、今大会から敗退となりました。
【UPDATE:2023/09/25 18:45】出場選手の投稿から試合の結果を追記