『VALORANT』JUNiORコーチと役割交代した理由、そしてPacificリーグへの後悔―ZETA DIVISION・XQQが赤裸々に語ってくれた“コーチの苦悩”と“これから”【インタビュー】

ロサンゼルスで開催中の「VALORANT Champions 2023」を終えたZETA DIVISIONから、XQQコーチにインタビューを実施。2023年の振り返りや、JUNiORコーチとの交代の理由などを伺いました。

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ZETA DIVISIONは、『VALORANT』の年間王者を決める国際大会「VALORANT Champions 2023」にてエリミネーションマッチに敗北し、本大会から去ることとなりました。

初戦はFNATICに敗れてしまい、続くAmericas代表のNRGとのエリミネーションマッチへ挑んだZETAは、1stマップ:バインドでオーバータイムの末に13-15で惜敗。2ndマップ:ヘイヴンでは1-13と大差での敗北となりました。細かな場面では、ZETAプレイヤーによるACEが飛び出すなど、見所は数多くあったものの、残念ながらトーナメント敗退という結果になってしまいます。

そんななか本稿では、NRG戦後にXQQコーチへ実施したインタビューの模様をお届け。JUNiORコーチと役割を交代した理由や、2023年を終えた今の心境を伺いました。



◆レイキャビクがフラッシュバックするNRG戦

――お疲れ様でした。まずはChampionsを終えての感想をお願いします。

XQQ:やはりLCQでChampionsに出場する辛さが出たのかなと思いました。

――やはり手札を見せているディスアドバンテージは大きいですか。

XQQ:ほぼ1ヶ月間空いているチームと違って、直近の試合の情報がすごく出ていますし、時間もないなかで休暇と練習をこなしていくのは辛いですね。

――ありがとうございます。今回の試合で印象的だったひとつに、バインドの序盤におけるスリフティー合戦がありました。こちらをどう捉えていますか?

XQQ:NRG側にチェンバーが入っていることもあって、構成的な“ワンチャン度”というか、Aショートからドライで崩されていくというのは、僕らもチェンバーを入れるマップもあるのであり得ることだと思いますね。

バインドでは僕らにはセンチネルがいないし、どこかしら身体で見る必要性があることも相まってラウンドを取られる場面がありました。バインドは攻守共に散らばる必要があるマップなので、他と比べてアンチエコのさばき方が難しいとも思いますね。

――今回の試合、どうしても以前のOpTic Gamingとの試合(※)を思い出してしまいます。

XQQ:どちらも初見のマッチアップで、僕らは相手の構成がある程度分かっているなか、ラウンドの取り合いでOTまで……という展開は、確かにレイキャビクでのヘイヴンと似た感じはしましたね。今回は特に相手の防衛のプッシュやアドリブが上手かったです。

(※)「VCT 2022 Stage 1 Masters Reykjavík」ローワーファイナルにて、ZETAはOpTic Gamingに対して3-0で敗北。その1stマップ:ヘイヴンは、今回のバインドと同じ13-15で落としている。

◆2023年シーズンの試行錯誤と後悔

――差し支えなければ、LCQからJUNiORさんとXQQさんの役割がスイッチした理由を教えてもらえますか?

XQQ:構成や雰囲気などから感じ取れた部分があるかもしれませんが、Playoff4位でMasters Tokyoに出場できなかったという結果を受けて、チームで色々と話し合ったんです。元々JUNiORさんは僕が入る前からコーチしていて、最初の方はタイムアウトを代わることもあったので、実際に彼の喋るスピードや内容を試してみたいというのがありました。

プラスして、僕が去年からコーチを務めるなかで、自分のコーチング・タイムアウトに対する正解が分からなくなる部分もありました。特にMasters Tokyoへは「絶対に行かなきゃ」というプレッシャーのなかでリーグを戦っていて、余裕がなくなっていった結果、自分のベストも分からなくなっていったんです。コーチのパフォーマンスをどう測るかは難しいんですが、個人的に低下していると考えて、これを機に交換してみようという経緯でした。

――なるほど。そもそもJUNiORさんとXQQさんの役割分担は、改めて今どのようになっているんでしょうか。

XQQ:ここ1年半ほどはずっと、僕らとgya9(アナリスト)の3人で考えてチームで話し合うというスタイルを採っています。JUNiORさんの方が『カウンターストライク』の歴が長いので、少人数戦や細かいフィードバックは彼のものを多めにしていたかなと思います。

――2023年シーズンを振り返ってみていかがですか。

XQQ:僕としては色々試せた一年だと思っています。例えば、LOCK//INではSugarZ3roのIGL、PacificリーグではLazのIGLなどを試しました。リーグにおける降格などがないこともあって、試行錯誤はできましたね。その一方で、シーズン最初から今の形にすれば良かったとも思ってしまいますね。今年はなかなか満足な結果が得られなかったので後悔が多いです。

――とはいえ、それだけ得られたものも多かったのではないでしょうか?

XQQ:試したいことをほぼ全部試せたことは良かったです。良いタイミングでチェンバーのバフが来てくれたおかげで、LCQからChampionsでは各個人のパフォーマンスが出やすい形にできました。ただ、これをリーグからやっていたら……など考えることは多いです。

――お答えにくい質問かもしれませんが、来年に向けてどのように考えていますか?

XQQ:僕がいるかも分かりませんし、ロースターのチェンジも分かりません。ただ、彼らは「この5人でやりたい」という気持ちを変わらず持っていると思います。どうなるかは分かりませんが、また応援してくれると嬉しいです。


ZETA DIVISIONの試行錯誤の2023年シーズンは一旦幕を閉じます。それぞれの国際大会を通じて、各地域の強豪チームと対戦経験を重ねられたことは、チームにとって大きな収穫となったことでしょう。

《Okano》
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東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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