サウジアラビアの首都リヤドに“eスポーツ都市”を建設する計画があることが明かされました。この事業には約710億円(5億ドル)が投じられ、世界中のeスポーツチームや大会を誘致する狙いがあるとみられます。
サウジアラビア・ホールディング社の最高経営責任者(CEO)であるモハメッド・アルカタニ(Mohammed AlQahtani)氏がLinkedinで明かしており、計画はサウジビジョン2030の一環であるとしています。国家プロジェクトであるサウジビジョン2023とは、同国の石油への依存を減らすべく、公共サービスの充実や投資活動の強化などを含む戦略的な枠組みです。
同氏の投稿によると、このeスポーツ都市は産業の中心となるような世界的なハブシティとなることを目指しています。具体的な規模などは示されていませんが、20,000人の観客を収容し、収容eスポーツイベントの開催ができるようです。
この計画によって、世界中の主要なeスポーツチームやプレイヤーが集まる狙いがあるほか、サウジアラビアのプレイヤーが成長する場所にもなり、世界的な競争力を育むプラットフォームが形成されます。また、世界最大級のeスポーツ大会であるWorld Cyber Gamesをはじめ、さまざまなeスポーツイベントが開催される予定です。
投資家やeスポーツメーカー(恐らくゲームタイトルのパブリッシャーであると思われる)にとって多くの機会を与えるものであり、トーナメントの開催や成長産業への関与などが謳われています。
eスポーツ都市は2024年までの完成を目指しています。また、今年7月にはリヤドでeスポーツの祭典「Gamers8」も実施。こちらの賞金総額は40億円を超えています。
世界的には効果を実感できないスポンサーの撤退や経営不振、プレイヤーの年俸高騰などの要因から“eスポーツの冬”とささやかれることもありますが、サウジアラビアは違うようです。