ブラジル・サンパウロで開催中の『VALORANT』史上最大の国際大会「VCT LOCK//IN」にて、日本でも馴染み深いプレイヤーが「ドアが開きっぱなし」バグに遭遇、その影響と捉えられてもおかしくない敗北を喫しました。
不具合はDay3の第3試合、「Gen.G Esports」vs「LOUD」戦、2ndマップ:フラクチャー・ラウンド10で発生しました。エコラウンドのGen.GがLOUDの攻撃に対して強烈なカウンターを見せ、残されたのは元日本チーム「NORTHEPTION」のデュエリストとして活躍していたMeteor選手(現Gen.G)と、LOUDのaspas選手。1v1の状況です。
このとき、Aサイト側のひと悶着を追えたaspas選手は、スパイクを拾ってBサイトへ迷うことなく直行。しかし、Meteor選手はAサイトで待つしかありませんでした。なぜなら、Aサイト側の“ドア”が開いたままになっていたからです。
このマップに設置されたドアは、キャラクターが近づく、あるいはアビリティーを投げるなど、プレイヤーのアクションによってのみ開かれ、一度開かれたらその場にプレイヤーがいない限り、3秒~4秒で閉まるものになっています。ところがこの場面では、aspas選手がとうにドアから離れているにも関わらず、ゲームの不具合によって開きっぱなしになっていたのです。
つまりMeteor選手は、ドアが開いている=プレイヤーが近くにいるという誤った情報をつかんだまま、aspas選手がBサイトに設置するまでAサイトにいるしかありませんでした。
結果、設置後にディフェンス側スポーンで待ち受けていたaspas選手がMeteor選手を倒し、このラウンドはLOUDが勝ち取り、その後マップスコア2-0でLOUDが勝利しました。今大会はシングルエリミネーションであり、この試合をもってGen.Gは敗退。
この2ndマップは最終ラウンドスコア12-14と接戦であっただけに、このエコラウンドをGen.Gが取得していたら、結果は変わっていた可能性も大いにあり得ると言えるでしょう。
なお、昨年9月に行われた「VALORANT Champions 2022」のある試合では、キルジョイのアビリティーが誤作動を起こしたことによってラウンドがやり直しになるという出来事もありました。どのようなプロセスがあったか定かではありませんが、今回のラウンドはやり直しになっていません。
この不具合に、日本語配信で解説を担当するyukishiroさんも「ドアが開いたままになっていましたね」と疑問視しているほか、海外プロも「一度開いたドアがそのラウンドでは閉じない不具合がある、直してくれ」と苦言を呈しています。
余談ですが、Meteor選手はインタビュー席で踊っていました(この試合の前なので、不具合のせいでおかしくなったわけではない)。Meteor選手の実の弟であり、現在NORTHEPTIONのプレイヤーとして活躍するTenTen選手も、公式配信のインタビューで歌を歌ったり、謎の行動を取ったりと、血のつながりを感じさせます。