ブラジル・サンパウロにて『VALORANT』史上最大の国際大会「VCT LOCK//IN」が開催中。日本チーム「ZETA DIVISION」の初戦、Leviatán戦が2月23日(木・祝/8:00~)に迫り、期待が高まっています。
2023年より始まる世界リーグのキックオフとして行われるこの大会は、リーグに出場する全30チームに加え、特別招待された中国の2チーム、合計32チームが出場します。フォーマットは、32チームをアルファ・オメガの2つに分けたシングルエリミネーション。各グループ2チームになるまでBO3で戦い抜き、上位4チームがファイナルズステージ(BO5)で世界一を目指して争います。
世界一になったチームが属する地域には、今年6月に行われる「Masters Tokyo」への出場枠がひとつ与えられます(当初は今大会の優勝チームへ出場枠が与えられると発表されたが、変更された模様)。
既にアルファブラケットはLOUD・DRXの残り2チームに絞られ、続くオメガブラケットの試合が2月23日(木)~2月28日(火)に行われる形です。その後、ファイナルズステージ準決勝が3月3日・4日、グランドファイナルが3月5日(日)となります。もうひとつの日本チームDetonatioN FocusMeは、EMEA・Giantsに敗北し既にサンパウロを去っています。
本稿では、オメガブラケットの試合に先駆けて行われた事前プレスカンファレンスに登壇したZETA DIVISIONのLaz選手・Dep選手・XQQコーチへの質問を抜粋してお届けします。
――前回の国際大会から時間が空きましたが、チームとしてどのような準備をして時間を過ごしてきたのでしょうか。また、現在チームの仕上がり・状態をどのように評価していますか?
Laz選手:メタが変わったので、まずはそれに順応することとして、どの戦い方が今にメタに合っていて強力かを探し、このタイミングでベストな状態を出せるように練習していました。チームの状態も良いなと感じているので、試合が楽しみです。
――チェンバーの弱体化が入って久しいですが、現在のメタへの印象を教えてください。
XQQコーチ:メタが変わったというよりは、前のメタに戻ったような印象を持っています。今までほとんどのチームがチェンバーを採用していましたが、それがジェットやキルジョイに変わっただけです。僕らは全員そのメタを通って来ているので、昔のプレイを思い出しつつ、今の新しい『VALORANT』のメタに適応しつつ、問題なくやれていると思います。
――ZETA DIVISIONが日本チームとしては最後のチームとなりました。この状況にプレッシャーなどは感じていますか?
XQQコーチ:大事な一戦ではありますが、日本最後のチームとしてのプレッシャーはそこまで感じていません。どちらかというと僕らにとっては「Masters Tokyo」の結果が大事だと思っているので、今大会ではできるだけ吸収して、良い結果を持って帰りたいです。
――先日の試合ではDRXがアイスボックスでハーバーを採用していました。コーチから見て、新エージェント「ハーバー」はどのようなポテンシャルがあると感じていますか?
XQQコーチ:アイスボックスはちょっと特殊だと思っています。僕らもセージ・ヴァイパーの代わりに採用する検討はしていました。DRXはメタの先行を行くというか、綺麗な形を作っていたので尊敬ですね。
――現地のスクリムなどの手応えはいかがですか?また、初戦の相手であるLeviatánへの印象を教えてください。
XQQコーチ:スクリムは、ブラジルでのあまり良くない噂(※)を聞いて十分にはできていません。それでも組めるときに質の良い練習はできています。本音を言えばもっとやりたいです。Leviatánに関しては、相手の情報での試合となるので、如何に自分たちの強みを押しつけつつ、試合中に適応できるかが大事になってくると思います。
(※定かではないが、現地では盗難被害なども報告されている)
――初戦相手Leviatánは、前回の世界大会でZETAよりも良い結果を残していますが、今回の戦いで勝利を収めるための鍵はどこにあると思いますか?
Laz選手:Leviatánはとても強いチームであることは昔から良く知っているので、対戦することをめちゃくちゃ楽しみにしています。自分たちが準備してきたものをしっかりぶつける必要もありますし、試合中に修正するクリエイティブさも大事だと思っています。
――同じブラケットの中で脅威となるチームはどこだと感じていますか?
Dep選手:ブラケットわかんないんですよ......。
Laz選手:(マイクに乗せないように)目の前の敵を倒すことしか考えてない、みたいなこと答えれば?
XQQコーチ:(ブラケットが表示されたスマホを持ってDepに駆け寄り見せる)
Dep選手:(一瞬スマホを眺めたあとに)やっぱLeviatánが一番危険かなと思います。
――会場となるサンパウロは、日本と比べて暑くて湿度も高いと思いますが、コンディションへの影響はいかがでしょうか。また、会場の雰囲気はいかがですか?
Laz選手:めちゃくちゃ暑いんですが、そんなに外に出る機会もなく、ホテルからの移動も冷房の効いたバスやクルマを用意してくれているので大丈夫そうです。体調を悪くしちゃったメンバーもいますが、大会までには治ると思います。会場はまだ入っていませんが、湿度や気温もすごいらしいので警戒していますね。
――観戦する際どのような点に注目して欲しいですか?
Laz選手:いろんな地域から集まり、メタ同士のぶつかり合いが面白い試合が多いと思うので、どのような戦い方をしているのか注目すると面白いと思います。
――Masters Tokyoへ視野を向けているという話ですが、今大会はどのような目標を持っているのでしょうか。
Laz選手:形式的にも今大会はお祭りのような部分があるとは思っていますが、僕たちがやることは変わらず全力を出して行けるところまで行くということです。大会を通じて得た経験も後々に力になるので、全力で行きます。
2023年におけるZETA DIVISIONの初陣でもある対Leviatán戦は、2月23日(木・祝/8:00~)からキックオフとなります。日本からでもやや見やすい時間帯。エールを送りましょう。試合の模様はTwitch・YouTubeで配信されます。