人気ストリーマーJoeyKaotyk氏が7月26日、自身のTwitterを更新。福島県の帰宅困難区域に侵入した罪で約1ヶ月間拘留されていたことを明かしました。
◆今も残る福島第一原発事故の爪痕
2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震に発生した大規模な地震によって巨大な津波が発生。津波の被害を受けた福島第一原子力発電所は電力を失い、炉心溶融(メルトダウン)し、大量の放射性物質が漏洩しました。
放射性物質の影響を受けた福島県の一部地域では「帰宅困難区域」が定められ、住民らは住む場所を追われました。帰宅困難区域は時間の経過や除染作業によって年々縮小していますが、2023年現在も大熊町・双葉町などの一部地域では立ち入りを禁じられている場所があります。
◆配信を見た視聴者による通報で逮捕につながる
2011年から立ち入りが禁じられた帰宅困難区域では、20年以上にわたって人の手が入らない廃墟状態が続いている場所がほとんどです。JoeyKaotyk氏はこの帰宅困難区域に侵入し、配信を行いました。
2023年6月22日の報道によると、配信をみた視聴者から通報を受けた福島県警は、大熊町の旅館に不法侵入したとして、配信を行ったJoeyKaotyk氏と同行していたイギリス国籍の自称冒険家のMichael Gakuran氏の2名を逮捕しました。
7月25日、JoeyKaotyk氏は帰宅困難区域で撮影したとみられる写真とともに35日間にわたって拘留されていたことを明かしています。また、自称冒険家のMichael Gakuran氏も「人生は冒険だ」などと投稿。
帰宅困難区域にある“廃墟”は、一見ノスタルジックで魅力的なものに映るかもしれません。しかし、それらは災害によって奪われた人々の暮らしそのものであり、所有者がいることを忘れてはなりません。