『VALORANT』国際大会でSeoldam選手が“死体撃ち”され物議を醸す―バッドマナーは裁かれるべきか否か【コラム】

度々問題視される“死体撃ち”に、どう向き合っていくべきなのでしょうか。

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『VALORANT』国際大会でSeoldam選手が“死体撃ち”され物議を醸す―バッドマナーは裁かれるべきか否か【コラム】
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VALORANT』競技シーンコミュニティにおいて、またも“死体撃ち”が物議を醸しています。

現在韓国で行われている『VALORANT』のアジアリーグ「VALORANT Champions Tour 2023: Pacific League」、そのWeek5 Day2に行われたDetonatioN FocusMe vs Team Secretの試合にて、JessieVash選手がSeoldam選手を倒したあとに死体撃ち(※)をしたのです。

(※死体撃ち=敵を倒したあとにその骸を不必要に撃つ行為)

これを切り抜いたクリップが拡散され、SNSでは「死体撃ちはルールで禁止すべき」や「死体撃ちなんて気にするな挨拶のようなもの」といったさまざまな意見が渦巻いています。

過去には、ムラッシュゲーミングのmillion選手が死体撃ちをし運営側から注意されたほか、過去にも海外チームG2 Esportsに所属する選手が、死体撃ちや死体の上で屈伸する行為をやめるよう注意されたなどの事例があります。

なぜ死体撃ちはいけないのか

ではなぜ死体撃ちをしてはいけないのか、まずはその理由を考えてみましょう。相手が嫌な気持ちになるという考えはさておいて、競技ポリシーを見てみると、明確に行為自体を禁止する旨は書かれていません(書かれているほうが稀ではある)。

しかし、非道徳的行為は禁止されているほか「常に自らの最も高い水準の誠実さとスポーツマンシップをもって振る舞わなければなりません」と綴られています(7.行動規範より)。恐らく過去にmillion選手が死体撃ちをした際も、この行動規範に則っていないとして注意されたものと考えられます。

一方で、なぜ死体撃ちをするのか。相手が舐めたプレイをしてきたときや、自分たちが「やってやったぞ」と力を誇示するために行うのが一般的とされています。ようするに相手を煽る行為というわけです。

肩の力抜いてみよう

ここからは筆者の考えになりますが、「死体撃ち」や「死体の上で屈伸する行為」など、具体的な行為の禁止を明記することは絶対に避けるべきだと考えています。互いを知った仲であったり、相手が明らかなミスプレイをした場合(後ろからナイフで倒そうとして失敗するなど)など、場面によっては死体撃ちのような行為が許されても良いのではないでしょうか。死体撃ちという行為だけでなく、死体撃ち前後にある文脈が大切です。

もしこれを一律禁止とした場合、とても窮屈で自由のないプレイ環境を強いられることになります。

「eスポーツはこれだからスポーツになれないんだ」というコメントもみかけますが、eスポーツはeスポーツであって、他のスポーツと全く同じである必要はありません。もちろんフィジカル・マインドスポーツから見習うべき点はありますが、独立した文化を形成していくべきです。

“死体撃ち”というトピックに過剰に反応を見せるコミュニティにも、やんわりと危惧してる部分があります。「死体撃ちは絶対にダメ!」と声高に叫ぶのは自由ですが野良(マルチプレイで出会う身内ではない味方や敵)に対して「死体撃ちをしてはいけない」という意見を押しつけるべきではありません。自分が嫌なら自分がしなければ良いのです。もしそれが過度な嫌がらせであれば、黙って通報すれば良いんです。

明らかな悪意や度の過ぎたものは処されるべきでありますが、多少の死体撃ちはエンタメとして、肩の力を抜いて楽しんでみても良いのではないでしょうか。

《Okano》

「最高の妥協点で会おう」 Okano

東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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