「VCT PACIFIC」DRXとの開幕戦を終えたTENNN選手に訊く、韓国での暮らしやIGL変更…Lazさんが「俺がやる」という感じで

インターナショナルリーグ「VCT 2023 Pacific League」初戦を終えたTENNN選手にインタビューを実施。DRXへの印象や、IGLの変更、韓国での生活に関する裏話を伺いました。

e-Sports インタビュー
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『VALORANT』のインターナショナルリーグが、3月25日(土)からいよいよ開幕しました。日本が属するPACIFIC地域には、ZETA DIVISIONとDetonatioN FocusMeが参戦。リーグのオープニングマッチとなったのはZETAvsDRXで、過去の国際大会で度々対決しているカードとなりました。

DRXは1stマップにこれまで国際大会でも数々の名試合を生み出してきたアセントをピック。序盤は防衛スタートのZETAが流れを掴んだかと思いきや、最終的にはラウンドハウス5-13でDRXが勝利。続く2ndマップ:パールは攻撃スタートのDRXの猛攻が炸裂し、的確なサイトへの侵入と手厚い遅延アビリティーでリテイクを許さずラウンドを重ね、最終的には5-13でDRXが勝利。マップスコア2-0でオープニングマッチを制しました。

そんなインターナショナルリーグの初戦を終えたTENNN選手にインタビューを実施。DRXへの印象や、IGLの変更、韓国での生活に関する裏話を伺いました。

――お疲れ様でした。本日の試合はいかがでしたか?

TENNN:とりあえず「相手が強かった」という感じですね。

――強豪DRX相手では、対策と自分たちのやりたいことを押しつける塩梅が難しいと思います。

TENNN:アセントでは自分たちがやりたいことができていました。マクロ面ではリードできていた部分もありましたが、ミクロの部分で負けてしまっていました。

――パールは押され気味だった印象でした。ラウンドスコア1-7で取っていたタイムアウトではどのような会話があったのでしょうか?

TENNN:あのときは「どうしよう」という感じであまり覚えてはいませんが、XQQさんがどのように負けているのか、リテイクが厳しい話などをしてくれました。

――DRXの設置後の遅延がすごかったですよね。

TENNN:そうですね。サイト中で守ることもリテイクも難しい状況でした。とにかく前で当たろう、という感じでしたね。

――ChampionsではSugarZ3ro選手がIGLを担っていましたが、今はどなたが担当されているのでしょうか?

TENNN:現状ではLazさんがIGLをやっています。IGLがLazさんになってからまだ3週間しか経っていないんですが、頑張って調整しながらやっています。

――なぜSugarZ3ro選手から変わっていったのでしょうか?

TENNN:Sugarはとても若い選手で、彼が持っているパフォーマンスを出し切るのはIGLをしながらだととても難しく、勿体ないという話になりました。それでLazさんが「俺がやる」という感じになりました。

――それはLazさん自身の立候補だったんですか?

TENNN:「俺がやるしかない」という雰囲気もありました。crowさんかLazさんどちらかかな、というなかでLazさんが自ら立候補した感じです。

――LazさんのIGLになったことでコミュニケーションに変化などありましたか?

TENNN:ラウンド開始前にLazさんがラウンドの方針をコールし、その後はみんなでコールしあっています。ラウンドの中での大きな変化などはありませんね。

――現状でのチームの仕上がりをどのように評価していますか?

TENNN:100点満点中でいえば、まだ40点程度かなと思います。

――今回はリーグ戦であり、いつもの国際大会とはちょっと違いますが、印象はいかがですか?

TENNN:相手が全部強いです(笑)。海外チームとのスクリムもできるので、良い経験になります。

――会場が韓国で、今日の試合はある意味アウェイな環境ではありますが、影響などはありましたか?

TENNN:むしろ今回は日本から応援してきてくれた方もいらっしゃって、とてもありがたいです。環境としてはとても良くて、サウンド含めてデスクなどの設備が良く、アウェーなことなどは感じませんでした。『LoL』なども賑わっているので、オフラインの環境作りが得意なのかなと思っています。

――韓国に来てみて大変なことなどはありますか?

TENNN:地理的に近いので、あまり変わりません。辛いものが苦手なのでちょっと大変です(笑)

――みなさんで居を構えているわけですよね。

TENNN:前からみんなでずっと一緒に時間を過ごしてきたので、そこまで違和感はないですね。

――スクリムなどに変化はありましたか?

TENNN:海外のチームとのスクリムで使われることの多い香港サーバーは、日本からだととてもラグいんですが、韓国からだと快適にプレイできます。そのおかげでスクリムできる相手の幅が広がるのは良いですね。

――TENNN選手は網膜疾患のため一時休養していた時期もありましたが、現在その影響などはありませんか?

TENNN:回復してからは変わっておらず、普通です。前まではモニターと眼の距離が13cmでしたが今は33cmでやっています。それ以外は特に変わりありません。

――リーグの中で特に警戒しているチームなどはありますか?

TENNN:DRXもそのひとつでしたが、他で言えばTalonですね。DRXに次いで強いチームだと僕は思っているので、Talonには絶対勝ちたいですね。

――ありがとうございました。引き続き応援しています!


昨年のMasters Stage1でのベスト3を最後に、様々な事情が重なったこともあり良い成績を残せてないZETA DIVISION。とはいえ、今回の戦いは全10チームで行う総当たりのリーグ戦。TENNN選手曰く今のZETAが40点なら、あと60点の伸びしろがあるということです。

6月のMasters TokyoでZETA戦が見られるように、引き続き惜しみない応援を送りましょう。

《Okano》
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東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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