本稿にはドラマ版「THE LAST OF US」の最終話(エピソード9)とゲーム『The Last of Us』に関するネタバレが含まれます。
ドラマ「THE LAST OF US」の最終話では、ゲームでも象徴的なシーンのひとつであるキリンとの出会いが描かれました。劇中に登場したキリンは、なんと本物のキリンだったのです。プロダクションデザイナーのジョン・パイノ氏が海外メディアのインタビューで明かしています。
『The Last of Us』は、ノーティードッグが手掛けたアクションアドベンチャーゲーム。謎の寄生菌による感染症が蔓延したアメリカを舞台に、中年男性のジョエルと成り行きで面倒を見ることになった少女エリーの旅路を描いた作品です。2013年6月にPS3向けに発売された本作は、同年のゲームオブザイヤーに輝くなど高い評価を受けました。翌年PS4へのリマスターを経て、フルリメイクした『The Last of Us Part I』がPS5向けに発売中、PC版も3月29日に発売を控えています。
そんな大人気作品は今年「THE LAST OF US」としてドラマ化され、3月15日に最終話である第9話「光を探せ」が配信されました(日本ではU-NEXTより配信)。
血のつながりを持たない二人が親子のような絆を育むなかで、本作は心に残るシーンが多く登場します。そのなかでも特に、ジョエルとエリーがキリンと出会うシーンは、自然の雄大さと生命の尊さを感じられると同時に、血塗られた物語とのコントラストであり、多くのプレイヤーに残ったことでしょう。ドラマでもこのシーンを模した描写が登場し、エリーとジョエルがキリンに葉を与える様子が描かれています。
ジョン・パイノ氏によると、この撮影はカナダのカルガリー動物園で飼育されている実物のキリンが参加しています。撮影チームは約1カ月半かけてキリンが快適に過ごせるように配慮しつつ、囲いの周りにグリーンスクリーンのパネルを設置しました。実際に飼育されている囲いもゲームに登場するようなバルコニー式であり、撮影に理想的だったとのこと。
パイノ氏は、自身が手がけたVFXの舞台、風景、ロケーションなど、これまでで最も複雑なつなぎ合わせだったと作成を振り返っています。
ドラマ「THE LAST OF US」は、全9話でU-NEXTにて配信中です。既にシーズン2の制作も決定しています。