世界のFPS競技シーンにおいて、日本はマイナーリージョン──。ゲーマーたちの多くがそんなイメージを抱いていましたが、2022年はその評価を一変させるメモリアルイヤーになりました。
なかでも『VALORANT』と『Apex Legends』の世界大会では、日本代表チームが歴史に残るほどの大健闘。今回は、“若武者”たちが見せてくれた快進撃を振り返っていきましょう。
◆世界に実力を証明した「ZETA DIVISION」
2022年の『VALORANT』を語る上で欠かせないのは、やはり「ZETA DIVISION」の活躍。大幅なロースター変更を経た今シーズンは、3月に開催された国内大会を制覇した後、世界大会「VCT Masters Reykjavík 2022」に挑みました。
初戦こそ大敗を喫したものの、「Fnatic」や「Ninjas in Pyjamas」といった強豪チームを下して悲願のプレイオフへ。その後一旦は敗者側トーナメントへと追い込まれた「ZETA DIVISION」でしたが、シンデレラストーリーには続きが…。
1回戦、EU地域の名門「Team Liquid」戦で勝利を収めると、立て続けに格上と目されていたチームを撃破。結果的に、世界3位という歴史的快挙を成し遂げるのでした。
また、「ZETA DIVISION」は8月から9月にかけて開催された年間王者を決める大会「VALORANT Champions 2022」にも出場。後の優勝チーム「LOUD」に2度の敗戦を喫し、グループステージから姿を消したものの、記憶に残る活躍を見せています。
中心となったのは、チェンバーで圧巻のパフォーマンスを披露したチームリーダー・Laz選手。同キャラ使いのAvarage Combat Score(ACS)ランキングで一時トップになり、世界有数のチェンバー使いとして、その名を知らしめました。
なお、2023年の「ZETA DIVISION」は「DetonatioN FocusMe」と共に「VCT 2023 インターナショナルリーグ」へ出場予定。また、2月から3月にかけてブラジルのサンパウロで行われる「KICKOFF TOURNAMENT」も控えているので、お見逃しなく!
◆日本が“頂点”を奪取する日も近い
『Apex Legends』の競技シーンでも、日本チームの活躍が目立っていました。そのきっかけとなったのは、4月下旬に開催された世界大会「Apex Legends Global Series」(ALGS)のプレイオフでしょう。
そこで、海外からはほぼノーマークだったと言っていい日本チーム「PULVEREX」(当時は「Team UNITE」)が、第3位という躍進を果たしたのです。
レベルの高いプレイはもちろんのこと、Ftyan選手が試合の合間に披露していた“マッスルポーズ”も、海外ファンに大きな印象を与えました。大会3日目、第6試合でチャンピオンを獲得した際には、本放送のキャスター陣もポーズを真似して大盛り上がりしていたほど。
そして続く6月に開催された「ALGS 2022 Championship」では、「Fnatic」が第4位という好成績を記録。とくに、司令塔のYukaF選手が随所で披露したキャラクターコントロール(キャラコン)は、“ジャパニーズ忍者”として世界中の注目を集めました。
YukaF選手の実力は、海外トッププロの間でも知れわたることに。NA地域の名門「NRG」のsweetdreams選手は、大会後に行った配信で「YukaFは世界一のキャラコン使いかもしれない」と舌を巻いていました。
ちなみに、「PULVEREX」と「Fnatic」は2023年2月に開催される世界大会「ALGS: Split 1 Playoffs」に出場予定。今度こそ日本代表チームが“頂点”を掴んでくれるはず…!
2022年に各ゲームで成し遂げた成績を見ると、もはや日本は「FPS弱小国」の汚名を返上したと言えるでしょう。次は“強豪国”への昇格を祈りつつ、日本勢の活躍を応援しましょう!
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