6月15日(木)、配信プラットフォーム「Twitch」は、新たな収益化配分システム「パートナープラスプログラム」の導入を発表しました。一部のストリーマーはより多くの収益を受け取ることができるようになります。
◆条件付きで70:30収益配分を実現
パートナープラスプログラムは、定期購入サブスクとサブスクギフトによる収益の配分が、ストリーマーとTwitchで原則50:50のところを、70:30にするというもの。ただしいくつかの条件が伴い、12ヶ月で受け取れる上限は10万米ドル(約1,400万円)までであり、3ヵ月連続で350以上の定期購入サブスクユーザーを保持していることが求められます。
条件を満たすことで、自動的に翌月から12ヵ月間プログラムに登録されます。プログラムが適用される12ヵ月間は、サブスク数が基準となる350を下回っても登録は外れません。
プログラムは2023年10月1日にスタートし、7月、8月、9月に資格基準を満たしたストリーマーは10月から参加できます。
なおm昨年10月にTwitchCon San Diegoにて、収益化部門最高責任者のマイク・ミントン(Mike Minton)氏は、収益配分の70:30について、低遅延配信を実現するための運営コストや長期的視点で鑑みると「単純に実現不可能」と答えていました。今回はそれが条件付きではあるものの実現できたという形です。
◆収益配分95%のプラットフォーム「Kick」も台頭
日本国内では馴染みありませんが、英語圏を中心に配信プラットフォーム「Kick」が台頭を見せています。 Kickの特徴は95%と収益配分が非常に高いこと。現在はベータ版として運営されていますが、人気ストリーマーのNinjaがお試しで配信をしたり、先日Twitchが広告表示についてのガイドラインを制定した際には(後に撤回した)Kickのユーザーが増えるなど、着実に注目度を増しています。
今回のプログラム導入がどのような経緯があったか定かではありませんが、配信プラットフォームとしてTwitchの立場が揺らぎつつあるなか、ストリーマーにとって良い条件を提示していくことが求められています。