Blizzard Entertainmentが手がけるチーム制アクションゲーム『オーバーウォッチ 2』に、悪質なプレイヤーによって作成された“セクハラシミュレーター”なるカスタム・モードが出現し、さらにそれが人気のサーバーとして表示されています。
『オーバーウォッチ 2』では、プレイヤーが自由にフィールドやルール、数値などを設定してゲームを作成することができる「カスタム・ゲーム」モードがあります。その自由度はとても高く、射撃の練習になるようなものはもちろん、ドッジボールのような遊びや、釣りを楽しむもの、敵を倒してお金を得るRPGのようなゲームまで、これまで個性豊かなカスタムが作成されてきました。
一方で、その高い自由度を悪用し、女性キャラクターに対してわいせつな行為をすることをゲームルールとした「Sexual Harassment Simulator」が出現してしまったのです。海外掲示板の投稿や、海外メディアでも報道されており、Redditの投稿から20時間以上が経過した本稿執筆時点でもなお、ゲーム内で確認することができます。また、カスタム・ゲームの「人気」のタブを開くと、このモードが「ホット」なものとして上位に表示されてしまいます。
Blizzard Entertainmentでは、2021年に社内での差別やセクシャルハラスメント、女性社員に対する男性社員との扱いの違いなどの重大なハラスメントが問題となり、大きな改革を迫られました。セクハラに関わっていた従業員の名前が元ネタであるキャラクター「マクリー」が「キャスディ」に名称変更されたことも、記憶に新しいでしょう。
不適切なカスタム・モードは、前作や『オーバーウォッチ 2』のリリース時にも取り沙汰されてきた問題であり、いたちごっことなっていることは否めません。不適切なカスタム・モードが現れないよう、ゲーム側のモデレーションやフィルター機能のアップデートが求められるでしょう。