「ZETA DIVISION」ブラジル代表「LOUD」に敗北、『VALORANT』世界大会を去る―グループステージ突破ならず

日本リージョンとしては、2022年の『VALORANT』競技シーンはこれにて終了。しかし、日本チームの躍進は始まったばかりです。

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『VALORANT』の年間王者を決める国際大会「VALORANT Champions 2022」に出場する日本代表「ZETA DIVISION」は、日本時間9月7日26時頃より行われた対ブラジル代表「LOUD」戦にマップスコア2-0で敗北。本大会を去ることが決定しました。

Champions初戦で敗れたLOUDとの再戦となったこの試合は、グループステージの突破と大会敗退を賭けたエリミネーションマッチ。ZETAピックの1stマップ:バインドからスタート。ZETAはジェット(Dep選手)、レイズ(TENNN選手)と、これまでに見せたことのないダブルデュエリスト構成を採用しました。

ディフェンダースタートのZETAは序盤、Bサイトの攻防に苦戦。LOUDはドライ(特にアビリティーなどを入れてこない状態でピークしてくること)で前線を押し上げることで確実かつアビリティーを消費せずにエリアを取り、揺さぶりやフェイクがかけやすい状態を作りだし、そこからしっかりとサイト内をキープしてリテイクを許さないかたちを確立。ZETAも配置を変えたり、逆にドライでピークすることでLOUDのエリア取りへの対策を見せるも、前半はラウンドスコア5-7で折り返し。

アタッカーに回ったZETAはピストルラウンドを勝ちきり、ダブルデュエリスト構成の強みを生かした勢いのある攻撃で一時は10-8と逆転に成功。その後はシーソーゲームが続くかと思いきや、ラウンドスコア11-11の場面、Bサイトにローリングサンダーを撃ったZETAをガーデン前に構えていたaspas選手が爆発。スタン状態で2キルし、さらにショーストッパーを使ってロングの進行を完全に止めるというスーパープレイが炸裂。ZETAが優位なラウンドをひとりで覆しました。そしてそのままラウンドスコア11-13でLOUDが勝利。

後が無いZETAは、LOUDピックの2ndマップ:アセントへ、前回のLOUD戦では8-13で敗れたアセントでしたが、ZETAはcrow選手がフェイドからソーヴァへチェンジする変更を見せました。

ディフェンダースタートのZETAはピストルラウンドをしっかり勝ち切るも、徐々にラウンド差が開き、1stマップ同様5-7の折り返し。防衛に転じたLOUDは固く、オペレーターによるワンピックや、素早いエリアコントロールによる裏取りに苦しめられ、誰かを倒しても更にそのさきにあるプレイヤーが壁となって進行を阻止されてしまいます。結果、ZETAはアタッカーサイドで一本も取得できず、5-13で敗北。マップスコア0-2で敗北しました。

果敢にミッドに勝負を挑むZETA。

この試合をもって、ZETA DIVISIONはChampionsから敗退。LOUDがグループステージを突破することになりました。

ZETA DIVISIONは、TENNN選手の眼の疾患による一時休養によってChampionsへの準備期間が非常に短いなかで戦い抜きました。残念ながら日本地域として、2022年の『VALORANT』競技シーンは終了となりました。しかし、ZETA DIVISIONはStage1 Mastersでは世界3位という偉業を達成し、NORTHEPTIONも初の国際大会出場にして初勝利を持ち帰るなど、日本チームとしてはその存在感を世界に知らしめたことは間違いなく、その事実は揺るぎません。大会フォーマットが大きく変化する2023年、日本チームがどのような活躍を見せるのでしょうか。

そして、Championsはまだまだ続きます。9月8日(木)の2試合でプレイオフに進出する8チームが出揃い、世界王者をかけた戦いが激化。Stage2 Mastersで準優勝したPaper Rexや、期待の中国リージョンEDward Gamingが敗退するなど、展開が全く読めないのが国際大会の面白いところ。どのチームが2回目となるChampionsの優勝トロフィーを掲げるのか、引き続き目が離せません。

《Okano》
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東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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