スクウェア・エニックスが6月17日に放送した「『FINAL FANTASY XVI』発売直前!情報総まとめスペシャル生放送」の中で、プロデューサーの吉田直樹氏を始めとした開発スタッフが体験版をプレイしたユーザーの意見に答える場面が見られました。
カットシーン多くない?画面が暗いんだけど?ユーザーの疑問に答える
まず、「カットシーン多くない?」という質問には「正直、多いと思います!」と回答。特に体験版はゲームの序盤ということもあり、この世界の情勢などを伝えなければならないため、特にその比重は高いといいます。
ただ、ゲームが進んでいく度にその比重は減っていき、体験版の中で遊べる「召喚獣アクション トライアル」で体験できる程度のものになっていくとのことです。また、章の節目など物語の転換となるシーンでは長いカットシーンも流れるといいます。
本作では町中のNPCに話しかけなければならないなどのシーンを極力減らして丁寧で見ごたえのあるカットシーンとして仕上げており、1本のRPGとして見たときの会話量としてはそれほど変わらないそう。物語としては自信があり、物語に集中すれば気にならないのでは?と述べています。
日本語のリップシンクがなあ……
日本語のリップシンクについての指摘には、正直に「ごめんなさい!議論はしたのですが、作業量が多すぎてどうにもなりませんでした」と回答。今回の大部分はフェイシャルキャプチャーという技術で制作されており、俳優の声だけでなく顔の演技もデータ化しています。
セリフを極力減らして、演技で伝えられるところは全部演技で構成しているため、口の部分だけ『FF7 リメイク』で見られた機械学習によるリップシンク生成技術で処理するのは違和感が大きすぎて実現できなかったそう。そのため、洋画を吹き替えで観ているような感覚でプレイしてほしいと述べています。
フレームレート落ちるよぉ
本作はシングルプレイヤーですが、発売後もより良くするためのアップデートを適宜行うことを宣言。バトル中は比較的安定したフレームレートを記録してますが、表示キャラ数の大い町中ではCPUの制限によりやや重くなってしまうところがあるといいます。
配信で観る映像と実際にプレイするのとではかなり綺麗さが違うので、PS5を持っている方はぜひ体験版をプレイしてほしいと述べています。
ブラーとカメラがキツイよ!
ブラー(カメラを動かしたときにブレをつけ自然にするもの)の強さに対する意見には追加の検討を開始していると回答。ブラーの値を変更する、もしくはオフにする機能を検討し始めているといいます。また、カメラ速度の調整項目追加や自動追従のオフも検討しています。さすがに発売日には間に合わないものの、後日のアップデートにて実装される可能性があるそうです。
バトル単調じゃない?
「バトル単調じゃない?」という厳しい意見には、もしかしたら遊びやすいアクセサリがついた「ストーリーフォーカス」でプレイしているのではないか?もしくは、その設定にした配信者の動画を観ているのではないか?と指摘。ぜひ、アクションフォーカスモードでプレイしてほしいとコメントしました。
序盤の召喚獣バトルは、いわゆる「イベント戦闘」が中心となりますが、ゲームが進むごとにそれは減っていくと述べているため、やはり体験版を超えた先からどんどん戦闘が面白くなっていきそうです。
また、「召喚獣アクション トライアル」では様々なお試しができるので、サポートアクセサリの好みを試したり、コンバットディレクター・鈴木良太氏のプレイも確認してほしいと述べています。
ミニマップ欲しかった!コンフィグもっとしたい!
ミニマップは協議した上で、意図的に実装しなかったといいます。理由としては、ミニマップを見てただ進むだけ、というプレイになってしまいがちだったからであるとのことです。探索フィールドは後々登場しますが、まずは主人公・クライヴになりきってじっくり歩いてほしいとコメントしています。
体験版移行に登場するフィールドではタッチパッドを押してエリアマップが使用可能で、目的地を確認しながら進めます。目的地がわからなくなったときにL3を押せば、トルガルが「こっちだぞ!」と教えてくれたり、カメラが進行方向に向いてくれたりするとのことです。
キーコンフィグの変更については、まだ検討したいと説明。ただ、すべてのボタンを切り替えるのはデバッグを含め工数が増えてしまうため、新たなボタン配置パターンの追加は急げるかもしれないとのことです。指摘があったターゲットロックの切り替えについては説明不足を謝罪しつつ、R3ボタンを押せば対象が切り替わると説明しました。
急にPS5本体が止まっちゃう!壊れそう!
この現象は現在SIEと連携して調査しているものの、発生頻度はかなり低いとのこと。PS5本体のトラブルシューティングで改善する可能性もあるため、ぜひSIEの公式サイトで対応を確認してほしいとのことです。
また、PS5を初期に買って『FFXIV』などで頻繁に使用しているヘビーユーザーの方は、本体ファン周辺のホコリ掃除をしてみてほしいとのこと。この対処法で改善したという報告も確認できているそうです。
やっぱり画面暗いんだけど?!
これは、本作がHDRモニターに最適化していることが原因である可能性があります。現在のTVやモニターはHDRとSDRという種類が混在しており、PS5がHDRに対応していることや今後HDRが普及することから本作はそれにあわせて作られています。
ただ、SDRモニターでもギリギリ黒色が潰れないように調整しているそうなので、その場合は体験版でテストしつつ明るさ調整をしてほしいとのことです。
様々なユーザーからの質問や意見に開発スタッフが直々に答えた今回の生配信。配信内では吉田Pが家電量販店店員のようにHDRとSDRを詳しく解説するという一幕も見られたので、ぜひ元配信をご覧ください。
『ファイナルファンタジーXVI』は、PS5向けに6月22日より発売。体験版も配信中です。
※UPDATE(2023/06/19 13:35):発売日の誤字を修正しました。コメント欄でのご指摘、ありがとうございました。