デンマーク・コペンハーゲンにて7月10日(日)より開催中の国際大会「VALORANT Champions Tour 2022 Stage 2 Masters Copenhagen」。日本代表「NORTHEPTION(Nth)」はDay4:7月14日(木)、EMEA地域2位通過の「FunPlus Phoenix(FPX)」と対戦し、マップスコア0-2で敗北。今大会を去ることが決定しました。
Nthピックの1stマップ:フラクチャーは、防衛スタートのNthがJoXJo選手が3キルで人数有利を作るも、Shao選手が3キルクラッチを返すという展開からスタート。Shao選手の冷静なマルチキルがFPXの流れを手繰り寄せ、それに食らいつくNthという構図で前半ラウンドスコア5-7とやや不利な折り返し。後半ピストルラウンドを獲得し、ラウンドタイまで追いつくも、食らいつくNthを振り落とすようにラウンドスコア9-13でFPXが勝利。
FPXピックの2ndマップ:アセントではxnfri 選手の1v3ビューティフルクラッチが見られるも、防衛スタートのNthはアビリティーの駆け引きで徐々に前線を下げざるを得ない状況が続き、ラウンドスコア3-9とかなり苦しい折り返しに。攻撃に転じたNthはJoXJo選手のクラッチなどで堅調にラウンドを重ねますが、タイムアウトを取ったFPXが対応を見せ、ラウンドスコア9-13、マップスコア0-2でFPXが勝利。
これにより、FPXはFNATICが待ち受けるプレイオフに進出し、Nthは敗退が決定しました。本稿では、試合を終えた直後の「NORTHEPTION」への合同インタビュー(プレスカンファレンス)の模様をお届けします。
ーー残念な結果となりましたが、とても良い試合だったと思います。今の気持ちをお聞かせください。
BlackWiz選手:DRXへリベンジしたいという強い想いがあったなか、FPXへ負けてしまったことはとても悔しいです。しかし、初めて世界大会という場に来て、本当に楽しく、幸せな時間で、後悔なく楽しめたかなと思います。
ーー両マップともあと数ラウンド及ばず惜敗という結果でしたが、どのような部分でFPXとの差がついたと考えていますか?
xnfri選手:やはり個人の撃ち合いの能力がFPXのほうが優れていました。状況的に優位だった場面でも、撃ち合いの強さでラウンドを取られてしまうような場面もありました。
ーー今大会を通してどのような教訓や、得たものがあったと考えていますか?
JoXJo選手:まず、ここまで一緒に勝ち上がってきたチームメイトに感謝しています。今後、より高みを目指すために、相手の戦略を理解することと、それを受けて素早く判断し考え出すことにフォーカスしていきたいと思っています。
ーー昨日の試合は今日の結果に影響を与えましたか?
JoXJo選手:昨日の試合の疲れもありましたが、前の試合がFPX戦につながったということでもあります。いずれにせよ そんなに影響はなかったと思います。
ーー今日の結果によってNthはLCQ(Championsへのラストチャンス予選)へ挑むことになり、韓国、中国、日本の「Crazy Raccoon」と戦うことになりますが、これについてどう考えていますか?
xnfri選手:このMASTERSを通じて僕たちは多くのことを学び、自信を得たので、LCQを勝ち上がったChampionsで出場したいと思います。チームがどのような結果を残せるのか楽しみです。
ーーこのMASTERSを終えたあと、どのような時間を過ごしたいですか?
bailコーチ: 帰国後、数日はゆっくり休みたいですが、LCQに参加するまで、時間を無駄にせず、しっかりと準備したいと思っています。
ーーなぜフラクチャーをピックしたのでしょうか?
bailコーチ スクリムの結果を受け、選手たちがとても自信を持ってプレイできると判断したからです。
ーー来年のフランチャイズ化がアジアの『VALORANT』シーンにどのような影響を及ぼすと考えていますか?
bailコーチ:フランチャイズモデルがアジア全体をカバーすることは分かっていますが、まだ詳細な情報が出ていないので、現時点でお話できることはありません。
ーーShao選手のとても強い撃ち合いが何度も見られましたが、実際に撃ち合っていてどのように感じていましたか?
Meteor選手:普段私も自信を持って撃ち合いに行くタイプなのですが、今日のShao選手との撃ち合いや試合を通じて、世界は自分より上手い人が多く存在すると感じ、もっと成長しなければならないと感じました。
ーー公式大会で3つの試合を経験し、現地でのスクリムなども含め、チームとしてだけでなく、プレイヤーとしてどのように成長できたと感じていますか?
BlackWiz選手:今大会や、普段できない地域とのスクリムを通じて、メタや個々の強さなど、勉強になるところがあったと思います。個人的には、自分がどこまで通用するかというのと、どのようなプレイをすれば良いのかこれまでよりも明確にわかった気がするので、そのような面で成長できたかなと思います。
ーーxnfri選手は、ファンからのプレッシャーがあると前回の記者会見で仰っていました。そのようなプレッシャーが自身やチームのプレイに影響を与えましたか?
xnfri選手:もちろん影響はあります。ファンの期待に答えるのは本当に難しいし、精神的にも大変なことです。しかし同時にたくさんのサポートもあり、それは私たちにプラスの影響を与えました。
ーーFPXは今後どの位置まで勝ち上がっていくと思いますか?
JoXJo選手:プレイオフではフルメンバーで戦えるようなので、少なくともトップ3には入れるのではないでしょうか。急遽1人がサブの選手で戦いましたが、それでも彼らは素晴らしい結果を残しました。
FPX戦は残念な結果ではありましたが、初の世界大会で1勝を勝ち取ったのは『VALORANT』競技シーンでは初であり、日本全体のレベルが上がってきていることを裏付ける勝利だといえます。そして、NORTHEPTIONはトルコ・イスタンブールで開催される『VALORANT』競技シーンにおける世界一を決定する「Champions」へのLCQ(ラストチャンス予選)への出場権を得ました。再び世界で戦う姿を見せることができるのか、今後の成長に期待がかかります。
また、今大会におけるNORTHEPTIONの結果を受け、日本の「ZETA DIVISION」が「Champions」への出場を決定。再び世界で良い成績を残せるのか、こちらも注目です。