ゲームについついハマってしまう……ということは大人も子供もよくあることですが、アメリカではそれが訴訟問題にまで発展。アーカンソー州にて、マイクロソフトやEpic Gamesなどを始めとした大手ゲーム会社が訴えられています。
子供がゲームにハマり、心身の健康が危険に?
現地時間10月30日に起こされたこの訴訟は、子を持つ母親であるケイシー・ダン氏が起こしたものです。訴えによれば、ダン氏の息子がゲームにはまったことで、教育が著しく損なわれ、友だちと過ごすことにまったく興味を示さなくなったそう。息子がゲームで遊び始めたときには、心身の健康が危険にさらされることになるとは想像もしていなかったといいます。
この訴訟の被告となるのは、Activision Blizzard、Infinity Ward、Treyarch、Sledgehammer Games、マイクロソフト、Epic Games、エレクトロニック・アーツ、ユービーアイソフトの8社にも及びます。具体的なタイトルは挙げられていませんが、『コール オブ デューティ』や『フォートナイト』などが推測されます。
訴状では、これらの会社が依存症に繋がる特徴や技術を含む特許取得済みデザイン、アルゴリズム、マーケティングを使用しているとされました。これらのデザインや中毒性のある機能は未成年者のデータ収集、略奪的な収益化スキーム、プレイヤーをより夢中にさせるためのフィードバックループを利用していて、故意にゲーム依存を引き起こすというのだそう。
ダン氏によれば、これらの会社は子供たちをターゲットとして利用し、何よりも利益を優先していると指摘。母親として、子供たちの幸福と未来を破壊することを止めるよう、行動を起こさなければならないと感じたといいます。ダン氏は、金銭的な回復やゲームデザイン・提供方法の変更、そしてゲーム中毒の子供の治療に直面している家族のためのメンタルヘルスリソースの追加を求めています。
「ゲーム中毒は子供たちの人生を奪う」弁護士が語る
ダン氏の弁護士であるティナ・ブロック氏は、「ゲーム中毒は深刻で、人生を左右する障害である」とコメント。子供たちの人生を奪い、国中の家庭を崩壊させているとも述べています。
加えてブロック氏は、「私のような親は、子供がゲームに依存するようになったのを自分の責任であると誤解しがちである」ともコメント。この訴訟を通じて、企業の避難されるべき行い、欺瞞、そして経済的利益のために子供たちを操る行為に光を当てたいと述べています。なお、この訴訟は今後数週間以内に提出される請求のうち最初のものであるそうです。
ゲームに著しくハマって生活に支障をきたしてしまう子供がいるのは理解できる一方で、プレイヤーを夢中にさせるデザインを作るのはエンタメとして自然なことであるとも言えます。読者の皆様はどう感じましたか?