数あるゲーミングデバイスメーカーの中でも高い人気を誇るブランド、「HyperX」。本稿では、同ブランドが新たに発売するゲーミングヘッドセット「Cloud III」のプレゼンレポートおよび体験レポートをお届けします。
HyperXは今年20周年を迎えるブランド!
HyperXは、今年20周年を迎える老舗ゲーミングデバイスのブランドです。2021年にはアメリカのHPによって買収され、ますます発展を見せています。日本地域でも精力的に活動し、『VALORANT』などで活躍を見せるeスポーツチーム「SCARZ」や、あの梅原大吾氏のスポンサーも行っています。
HyperXのユニークな点は、ゲーミング以外の分野にも目を向けた取り組みです。担当者いわく「ゲームは生活の様々なところに浸透している」とのこと。アニメの中にeスポーツ大会のシーンが出てきたり、ラスベガスの「HyperX Arena Las Vegas」が観光地化していたりと、他のカルチャーと遜色ないレベルに達していることがわかります。そのためHyperXはスポーツや音楽、旅行やライフスタイル系といった“ゲーム業界”以外のジャンルにも広くアピールしているそうです。
PCゲーマー向けの製品はもちろん、コンソール向けのバッテリーチャージャーやゲーミングイヤホンなど様々な商品・サービスを展開。国内ではまだ発売されていませんが、HyperXのロゴがあしらわれたアパレル商品や、自分だけのキーキャップやヘッドセットスタンドを作れる3Dプリンターサービスも海外向けに展開しているとのことです。
新型ヘッドセット「Cloud III」を体験!
ここからは、HyperXが新たに発売するゲーミングヘッドセット「Cloud III」の体験レポートをお届けします。
「Cloud III」は、2015年に発売された前作「Cloud II」からおよそ8年ぶりとなる“ナンバリング新作”のゲーミングヘッドセットです。前作は未だに根強い愛用者を集めるHyperXの超人気ベストセラー商品ですが、この新作では様々な点をブラッシュアップしてより完成度を高めています。担当者も「すごく良いヘッドセットができました」と強い自信を見せていたのが印象的でした。
PCおよび主要なコンソール、そしてモバイルにも対応しているため、幅広い層が満足できる製品です。堅牢性も高く、少々荒く扱っても大丈夫でしょう。担当者がぐにゃっと曲げて見せてくれましたが、見た目のインパクトが忘れられません……。
今回の取材では、このヘッドセットを使用して『フォートナイト』をプレイ。音質は非常にクリアで、足音や銃声の方向が非常にわかりやすいことに感動を覚えました。
遮音性も高く、周りの音はほぼ聞こえません。そのため、対戦ゲームで集中したいときはもちろん、シングルプレイ用のゲームやひとりでじっくり遊びたいゲームを楽しむときにも向いているのではないでしょうか。頭部やイヤーパッドのクッションは非常に柔らかく、柔軟に形が変わります。
「Cloud」という名前は“まるで雲のような、着けていることを忘れてしまいそうな軽い着け心地”をイメージして作られたとのこと。イヤーパッドも耳の形に合わせた斜め形状になっているので、長時間使っていても負担になりにくく快適です。
マイクのノイズキャンセリングと音質も非常によく、相手の声がとても聞き取りやすいので、激しい銃撃戦の中でも的確なコミュニケーションを取れました。それにも関わらず周りの音は拾わないので、外の音や家族の生活音などをシャットアウトしてくれることにも期待できます。「Cloud II」と音声を聴き比べましたが、前作はパ行・バ行の発音で聞こえる“破裂音”がノイジーであったことに比べて、「Cloud III」はどの音もクリアに聞こえました。
「Cloud II」は基本的には高評価なヘッドセットでしたが、マイク音質については大きな課題であったとのこと。しかし今回の「Cloud III」はその点もバッチリ改善して、隙のないヘッドセットに仕上げているのです。
「Cloud III」は、1時間ほど体験しただけでもその完成度の高さが窺える、優れたヘッドセットでした。各部位は人が使うことを想って丁寧にデザインされており、意識してゲームをプレイするとそのこだわりに感動できます。スピーカー音質・マイク音質ともに良質なため、対戦ゲームはもちろん、音楽や映画の鑑賞やボイスチャットにも向いてるのではないでしょうか。
Game*Sparkでは、そんな「Cloud III」をじっくり普段使いしてみた試用レポート記事も掲載予定。「Cloud II」ユーザーはもちろん、手に取りやすい新たなヘッドセットを期待している方もぜひチェックしてみてください。