「押されていようが、かかってこい」…PRX戦を振り返るLaz選手、“リーグならではの戦い方”と“懸念”を語る【インタビュー】

ZETA DIVISION・Laz選手にインタビューを実施。PRXへの印象や、スプリットの手応え、リーグに対する懸念点などを伺いました。

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「押されていようが、かかってこい」…PRX戦を振り返るLaz選手、“リーグならではの戦い方”と“懸念”を語る【インタビュー】
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『VALORANT』のインターナショナルリーグ「VALORANT Champions Tour 2023: Pacific League」のWeek7にて、日本チーム「ZETA DIVISION(ZETA)」は、シンガポールの強豪チーム「Paper Rex(PRX)」に対しマップスコア0-2で敗北。「Masters Tokyo」へ続くプレイオフへ進出できるかどうかは、来週の2試合次第ということになりました。

対戦相手として控えるのは、韓国のチーム「T1」「Gen.G」です。まだまだ緊張を緩められない状況が続くなか、今回はIGLとして活躍する「Laz」選手にお話を伺いました。対戦したPRXの印象をはじめ、リーグに対する懸念点なども話してもらいました。

◆わかっていても倒せないPRXの力強さ

――本日の試合お疲れ様でした。まずは率直な感想をお願いします。

Laz:強かったですね。相手の戦い方は想定通りでしたが、具体的な回答を見つけられなかったのが敗因かなと思っています。もっと何かできたかなという感じがしますね。

――想定はしていたんですね。

Laz:そうですね。PRXは昔からあのようなスタイルなので。

――PRXのどのような点が脅威に感じられましたか?

Laz:まずは個人パフォーマンスの高さですね。例えば普段ならダブルピークなどでキレイに処理できるような場面で、ふたりとも倒されたりしました。出待ちを含めて相手側のピークが強かったですね。

アセントでは想定よりキレイな戦い方をしてきた印象で、その対処についてはもっと上手くやれたと思います。配置についてはアドリブが多くてPRXらしさがありつつも、サイトを攻めるときはキレイなセットを組んでスキルを合わせてくるし、守る時もちゃんとチームでディフェンシブに連携していました。

――そのような相手にはどう対処すべきなのでしょうか?

Laz:個を意識しすぎて個人ファイトを避けていると、ドライでぐいぐいエリアを広げられてキツくなっちゃうので、味方とスキルを合わせるなどして対処する必要がありますね。

――今回は押されてしまいましたが、メンタル的はいかがでしょうか?

Laz:やられちゃうヤツもいるかもしれません。でもやるしかないですよね。僕は普段から何をされても最適解が出せるように訓練していて、押されていようがパフォーマンスは出せるので「かかってこい」という気持ちでいます。

――今リーグでは2度目のスプリットでした。IGLとして、マップによってやりやすさの差があったりするんでしょうか。

Laz:マップごとに強い戦い方をしているだけなのでそんなに....ですね。スプリットはアドリブ多めなマップではあるので、要所の戦いが大切になってきますね。

――スプリットはまだ慣れてない部分などありますか?

Laz:だいぶマシにはなってきたって感じですね。スカイの運用は明らかにcrowの方が長けているのですが、同時にKAY/Oも上手いので、この構成を採用する上で、現在のプレイヤーのピックは一番総合力があるかなと思います。スカイは難しくて味方にフラッシュ当てちゃったりするときもあるんですが、だいぶ上手くなってきたかなと自分で思います。

――スプリットではACEも見られましたね。

Laz:そうですね。結構押され気味だったので、これで雰囲気が変わればいいなという感じでしたね。あまり「嬉しいヤッター!」みたいことはないです(笑)

◆リーグならではの戦いと、スケジュールへの懸念

――リーグ終盤で同じ戦術を仕掛けることも多くなっていると思います。実際に「これバレているな」と感じることはありますか?

Laz:感じるときはありますね。Talon戦は特にそうで、相手の返しも上手いなと思いました。でもそれはこちらも同じで、相手が何をやっているのかわかりやすい状態ではあります。終盤戦なりの難しさがあるので、もっと上手くならないとなという気持ちが大きいです。

――ここまでリーグをプレイしてきて、改めてこのフォーマットに対してどのような印象をお持ちですか。

Laz:実力がハッキリ出るうえに、毎週試合があるので緊張感はずっと続くし、とても成長するしでとても良いですね。体力も使うし大変だなとは思いますけど、このリーグに身を投じることができて、自分の成長という面ではすごい良かったなと思います。

ただ『VALORANT』において1週間おきにずっと試合をしていると、どこのチームも同じような戦い方になってくるという懸念があります。構成もやることも、どこかのチームのものを持ってくることが多くて、新しいことを試してオリジナリティを追求していく時間が本当にないんです。

アセントは元々ですけどロータスもパールも似たような構成が増えてきて、ちょっとこれはどうなんだろうな......と少し思います。個人的にはいろんなチームがいろんな構成やっていて、それぞれのオリジナリティがある方が、見ていて面白いのかなと思います。

――ありがとうございます。最後に次戦への意気込みをお聞かせください。

Laz:どこかで一勝しないとプレイオフ進出も怪しく、今回の敗北で2位抜けも厳しい状態なので、必ず一勝をつかみ取ってプレイオフに向けて頑張りたいと思います。


わかっていても倒せないPRXの力強さに終始圧倒されてしまったZETA。終盤に差し掛かってきた“リーグ”特有の戦い方の変化への対応など、成長のなかに見える課題もまた浮かんでいるようです。

同じ構成になりがち、といったフォーマットに対する懸念については、今年はリーグが1splitという特殊なスケジュールであることは(本来は一年に2split)考慮する必要があるかもしれません。ただし、アセントを筆頭に似たようなことをするチームが増えていくのは、競技シーンとして望ましくないことと言えるでしょう。

ZETA DIVISIONは5月12日に「T1」。14日に「Gen.G」と対戦します。残る2試合の結果によってプレイオフへの進出が決まる、文字通り絶対に負けることができない戦いとなります。

《Okano》
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東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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