ASUSのブランド「ROG」よりゲーミングノート「ROG Strix SCAR」シリーズの最新機種が発表されました。
今回紹介する「ROG Strix SCAR 18 G834JYR」は2024年1月に発表されたばかりの最新機種。ゲーミング・クリエイティブ用途ともに申し分のない、ハイエンドなモデルとなっています。この記事ではASUSからした「ROG Strix SCAR 18 G834JYR」のゲーミング性能と使い心地をチェックしたインプレッションをお届けします。
最上位クラスのCPUとGPUを搭載
まずは本機のスペックをチェックしてみましょう。
ディスプレイ:NVIDIA® GeForce RTX 4090 Laptop GPU
OS:Windows 11 Home 64ビット
CPU:インテル® Core i9-14900HX プロセッサー
グラフィックス機能:NVIDIA® GeForce RTX 4090 Laptop GPU
ビデオメモリ:16GB ※専用ビデオメモリ
記憶装置:SSD 2TB RAID0 (1TB×2) (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2)
CPUはインテル Core i9-14900HX、GPUはNVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPUとノートPC用としては現時点で最上位クラスのものを搭載。よほどのことがない限り、ほとんどのPCゲームは動作するでしょう。なお、今回お借りしたのはGeForce RTX 4090 Laptopを搭載したモデル。このほかにもGeForce RTX 4080 Laptopを搭載して価格を抑えたモデルもラインナップされています。
話題のサバイバルクラフト『パルワールド』でゲーミング性能をチェック!
まずは性能チェックとして、いま話題のサバイバルクラフトゲーム『パルワールド』をプレイ。本作はクラフトゲームにモンスターの捕獲・育成要素を取り入れた、まさに良いとこ取りな作品。Steamでのセールス記録も注目され続け、早期アクセス版ながら空前のヒット作となっています。
今回の試遊ではグラフィック設定をフルスクリーン・最高設定にし、本体に電源を接続して最高のパフォーマンスを発揮できる状態でプレイします。
捕獲することで、クラフトやバトルなど様々なことを「パル」に手伝ってもらえるのが本作の魅力。それほど激しい動きのないゲームではありますが、フィールド上に群れるパルや遠景の描画にはそれなりに負荷がかかります。しかしさすがにハイエンドな機種だけあって、動作になんら引っ掛かりを覚えることもなく、ファン回転も静かな状態です。
プレイ中のフレームレートを計測をしたところ、ほぼ常にPC版の上限である120fpsをマークしていました。
筆者は今回の試用にあたり初めて『パルワールド』をプレイしましたが、晴れやかで広大なフィールドや水面の鮮やかな描写など、クリアなビジュアル表現がよくできているゲームだと感じました。こうしたビジュアルに対して縦方向に広い2,560×1,600ドット、アスペクト比16:10の本機のモニターは相性が抜群で、心地よいプレイ体験を得ることができました。
AAAタイトルの動作は?『サイバーパンク2077』をプレイ&ベンチマークテスト
続いてSFオープンワールドRPG『サイバーパンク2077』をプレイしていきます。高度なグラフィックス性能を必要とする大作としておなじみですね。
グラフィックス設定はプリセットから「ウルトラ」を選択してプレイしています。
「ナイトシティ」は本作の主役ともいえる街。煙たげで妖しいネオンがきらめく雑踏や退廃的な住民の様子など、ひとつの文化をまるごと作ってしまったような細かなディティールが話題を呼びました。それだけに要求されるスペックも高いのですが、試遊機で動作させたところおおよそ80~100fps程度のフレームレートを保ち、AAAタイトルも快適にプレイできることがわかりました。
試しにプリセットを最上位の「レイトレーシング:オーバードライブ」にしてベンチマークテストを行ったところ、平均fpsは77.87という結果となりました。NVIDIAの超解像度技術「DLSS 3」の恩恵も受けられることもあり、重量級のタイトルでもこれだけの結果が出るのはさすがの一言です。
もともとディティールの細かい本作ですが、そこにレイトレーシングが組み合わさることでより臨場感のある陰影が加わりました。最上級のグラフィックスと快適なゲームプレイを両立できる環境はデスクトップPCでもそう多くありませんが、本機はノートPCでありながらもそれを実現しています。
本体はクリアパーツを配した格調高いデザイン
本体デザインは天板に斜めのラインとROGのエンブレムが据えられたシリーズおなじみのデザイン。全体のカラーはオフブラックですが、側面や背面は半透明のパーツで構成されており、通電時には本体底面や背面側のライトが点灯します。なお本体重量は約3.1kgです。
スラッシュやドットのパターンを本体を斜めに横切ってあしらったデザインや、キーボード上方向からパームレストに向かうにつれてスモーク調のクリアグレーからオフブラックになっていくカラーリングなどは、独特でありながらも落ち着いた質感です。
キーボードはやや変則的な配置ながら、約19mmあるキーピッチのおかげで十分に打ちやすいものとなっています。また大型な機種だけあってテンキーも備えています。
通常のF1~F12のファンクションキーの上部にも、独自のホットキーを配置。デフォルトではROGのゲーミング管理ソフト「Armoury Crate」の起動や、ファンの回転数のコントロールが割り当てられています。ホットキーには任意の機能を割り当てることもでき、ケースに応じた使い分けをサポートしてくれます。
左側面にはACアダプタ用ジャック、LANポート(2.5GBASE-T)、HDMI、Type-C×2(Thunderbolt 4・USB 3.1)、オーディオコンボジャックを配置。
右側面にはUSB 3.1 Type-Aが2基。
背面は排気口となっています。今回の試用で驚いたのが、本機の排熱性の高さ。体感的には本体を熱く感じることはなく、また『サイバーパンク2077』起動中のような高負荷時に「Armoury Crate」でCPU・GPU温度を測定してみても、CPUは80~90度、GPUは70度前後と低めに保たれていました。
それでいながら冷却ファンの静音性も高かったのも印象的な点です。本機には一般的なデュアルファンではなく計3基の冷却ファンが搭載されていることや、ヒートパイプ・CPU・GPUに液体金属グリスが使用されていることで、冷却性能を高めつつ、優れた静音性を実現しています。また搭載されたスピーカー(ハイ・デフィニション・オーディオ準拠 クアッドスピーカー 2W×2、1W×2)の音の良さと相まって、質の高いゲームプレイが楽しめました。
「ROG Strix SCAR 18 G834JYR」は現在あるゲーミングノートの最上位クラス
最高クラスのグラフィックス性能、広がりのある16:10のモニター、優れた排熱・静音性など、ゲームをプレイする上での快適さが追及された「ROG Strix SCAR 18 G834JYR」。現状最高クラスの性能を持つ本機はASUS StoreにてNVIDIA GeForce RTX 4090搭載モデルが609,800円(税込)、RTX 4080搭載モデルが529,800円(税込)で販売中です。高価格ではありますが、確かにそれだけの価値がある一台といえるでしょう。