『beatmaniaIIDX』の元プロであり、現在は動画投稿者として活動するDOLCE.(ドルチェ)さんが、誹謗中傷に対する開示請求費を募るクラウドファンディングを開始。目標の3倍を上回る300万円(本稿執筆時)を集めることに成功しています。
◆2006年から誹謗中傷に晒され続ける
DOLCE.さんは『beatmaniaIIDX』の大会に出場するようになった2006年からインターネット上における誹謗中傷に悩まされ、結婚報告をした2020年以降は「目も当てられないもの」に変化していったとのこと。そして2020年3月より弁護士に相談のうえ、開示請求に踏み切りました。これらはクラウドファンディングページなどに時系列順で詳細がわかるようになっています。
まず、2020年4月に10件の書き込みに対し開示請求(書き込んだ者のIPアドレスやプロバイダ情報を掲示板や管理者に請求すること)を行い、同一IPからの書き込みもあったことから4件の開示に成功。そこから3つのプロバイダに対して発信者情報の開示を要求しました。
さらにそこから1年以上経った2021年8月には、3つのうち2つの発信者情報の開示に成功しました。なお、1つは面識のない人物だったため損害賠償請求に進みましたが、もう1つは当時共演していたDOLCE.さんの知人であったとのこと。前者の損害賠償請求は裁判において、書き込んだ者が和解に応じることとなり、解決金40万円で和解が成立しています。
ここまでにおよそ80万円の費用と1年半の時間がかかっています。
◆知人(Aさん)との裁判は「書き込みをしたのがAさんである」ことが認められる
知人(Aさん)からの書き込みに関して、Aさんはプロバイダへの意見照会書に、Aさん名義のWi-Fiを用いて別の人物(Bさん)が書き込んだものであると主張しました。その後Aさんは「書き込みを行ったのはBさんではなくCさんである」と主張を一転させています。
DOLCE.さんは2022年1月に開始したAさんに対する裁判についても、詳細を経緯を公開。一審(2023年2月)では「書き込みがAさんでなくCさんがした」ことが認められ棄却されるも、二審(2023年9月)では「書き込みをしたのがAさんである」としてAさんに対し33万円の請求が認められたとのこと。
◆クラウドファンディングでは目標の3倍を上回る300万円以上を集める
DOLCE.さんはこれらの経緯を語る配信を実施。全てを説明し終えたうえで「諦めなくて良かった、本当に辛くて。一人の人間なので、こんだけ辛かったんだな」と精神的な疲弊を涙ながらに吐露しました。
クラウドファンディングについては、誹謗中傷を「対処しないと止められない」として起ち上げたと話しました。訴訟費用の穴埋めなどではなく、これからについての費用として使用していくとしています。
支援は1,000円から可能で、リターンにはお礼のメールや直筆メッセージなどが含まれています。本稿執筆時点で目標金額100万円のところ、300万円以上を集めています。