野生の「強化人間」が綺麗な花火を打ち上げた!『アーマード・コア6』スペシャルブリーフィング【イベントレポ】

「強化人間036」の誕生の瞬間を生で目撃。

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皆さん、闘争の準備は万全でしょうか。そう、8月25日にフロム・ソフトウェアから発売予定の『アーマード・コア6ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON、以下AC6)』に向けての準備です。

筆者は初代『アーマード・コア』から『アーマード・コア フォーミュラフロント』など非ナンバリングシリーズも含め『アーマード・コア モバイル』以外の全ての作品を購入しプレイしてきたレイヴンということもあり、約10年ぶりの新作の発売日が近づくにつれ闘争本能が湧き上がってきています。

そんな私に届いたのが、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが定期的に放送している PlayStaionをもっと楽しむトーク番組「PLAY! PLAY! PLAY!」の特別編として『AC6』を紹介するライブ配信が生観戦できる招待状。しかもライブ配信の前には『AC6』を先行体験プレイも出来るとあれば行かない理由はありません。

ということで、本記事では選ばれし者だけが入場を認められた『AC6』スペシャルブリーフィングのイベントレポートをお届けします。そこで見たものはレイヴンが今まで見てきた魂の戦場と、新たなイレギュラーの誕生でした。

チュートリアルの初見突破率は2割

まず会場に入場すると、『AC6』のキービジュアルの大パネルがお出迎え。横には今まで公開してきた『AC6』のコンセプトアートも沢山飾られていました。さらに参加者達が『アーマード・コア』シリーズに対しての思いや『AC6』に関する願いを書いた寄せ書きも貼られていました。

内容を確認してみると10年越しの新作に喜ぶもの、今回の体験プレイの感想など多岐にわたっていましたがネガティブなものは無く『アーマード・コア』、さらには『AC6』への感謝と期待の高さを垣間見ることができました。

さらに、モニターが2つ置かれており片方は歴代『アーマード・コア』シリーズのオープニングムービーが、そしてもう片方のモニターには同じく歴代『アーマード・コア』シリーズのCM動画が流されていました。筆者はオープニングムービーの中では『アーマード・コア マスターオブアリーナ』『アーマード・コア4』『アーマード・コア フォーアンサー』のムービーが特に好きなのでついつい何度も見ては懐かしさに浸っていました。

そしていよいよメイン会場内へ侵入。まずお出迎えしてくれたのは沢山の『AC6』のタイトル画面。体験筐体は全部で20台ほど用意されており、1人30分の持ち時間の間それぞれオープニングから楽しむことが出来るようになっていました。

筆者はユーザー体験会の前に先に先行プレイをさせて頂きましたが、最初のチュートリアルのボスがまずかなり難易度が高く苦戦しました。それはこのイベントの参加者の皆さんも同様で、初見ではあっさり倒されてしまう人が続出しました。色んな人のプレイを眺めていましたが、チュートリアルボスの初見突破率は2割程度かなと思います。

大体の人が2~3回目でボスを撃破していましたが、中には30分の体験時間の間チュートリアルのボスを倒せなかった人もいたり、高難度のフロムここにありと実感していました。その分、倒した時の喜びも大きく撃破時には「よし」とガッツポーズする姿も見られました。

さらに会場内にはプレミアムコレクターズエディションに同梱されているフィギュアも展示されていました。『アーマード・コア』シリーズといえば操作するACと呼ばれるロボットのディテールの細かさが本作シリーズの魅力の1つですが、それが忠実に再現されており非常に存在感を放っていました。特に先行プレイをするとガレージに収まっている自身のACを眺めることが出来るので、「ゲームの画面と一緒じゃん」と思うことでしょう。

現実に存在した「強化人間」

ここからはトーク内容をお届け。まず開始するとMCのタレント松嶋初音さんに紹介される形でフロム・ソフトウェアの小倉康敬プロデューサー、山村優ディレクターが登場。そこから今までの『アーマード・コア』シリーズの遍歴から本作『AC6』のコンセプトについて改めて説明が入りました。

また、会場内の『アーマード・コア』の経験者と未経験者を確認すると2/3が経験者、残りの1/3が未経験者という形になりました。

次に新情報として、『AC6』のオンライン要素について語られました。まず対戦モードとして1vs1と3vs3の2つのルールが存在することが明らかに。1vs1は過去『アーマード・コア』シリーズのオンライン対戦と同様の形式となっており、相手のACを撃破すると1本。2本先取した方が勝者となるという至ってシンプルなものとなっています。

一方、3vs3は一定時間の間どちらが多くポイントを獲得するかという形式。FPSによくあるチームデスマッチの形式に近く、時間内であれば撃破されてもリスポーンすることが可能とのことです。

さらに途中で一番敵を撃破したACは「プライマリターゲット」になり、撃破することでより多くのポイントが獲得できるようになるそうなので、刻一刻と変わる戦況をどう判断するのか、またパーティ内の編成はどうするかという、今までの『アーマード・コア』シリーズのオンライン対戦とはまた違った遊び方が出来そうです。

さらに非同期オンラインの要素として自身が使っているアセンブリやイメージデータをアップデートし、他のユーザーに共有出来る機能も搭載されるとのこと。アーマード・コアは多種多様のパーツや武器が存在しており、それらをどう組み合わせるかを考えるのも楽しみの1つなのですが、初心者にはどの組み合わせが良いのか最初の内は判断が難しいと思います。また、ミッションによって最適な装備構成も変わっていくので、その様な面をユーザー同士でサポートしていける仕組みが存在するのはとても素晴らしいと感じました。

また、Q&Aでは装備についても言及がありました。近接武器は左腕専用であることと同時に、シールドも左肩装備限定であることが明言されました。一方、キーコンフィグはスティックで使用する操作以外は全て各ユーザーが自由にカスタム可能とのこと。この際に人によってはコントローラーを逆に持つかもしれない、という言葉も飛び出し会場の笑いを誘っていました。

番組は進み、最後の企画として、スペシャルミッションが発令されました。ここではまだ誰もプレイしたことがないミッションを会場の参加者1名からランダムに選ばれた人に実際にやってもらい、クリアすると非売品のTシャツを会場の参加者全員にプレゼントするというもの。しかもアセンブリの時間は1分という超鬼畜なルールも課せられました。

その中で選ばれたのが抽選番号36のハンドルネーム「ファイアーワークス」氏。プレイ前のインタビューでは「アーマード・コアシリーズは全作プレイ済」と口にし、自信ありといった表情を浮かべていましたが、その自信は偽りではありませんでした。

まず1分しかないアセンブリの時間で先に渡されている「5分間の防衛戦」「敵が多数攻めてくる」という情報を元に、両腕武器をガトリングガンに変更し弾幕を張れるように設定。さらにまだ慣れていないということでAPが多いパーツに組み換え、装備品に合わせたFCS(火器管制装置、このパーツでロックオン性能などが変化する)とジェネレーターを装備。最終的には時間を少し余らせた上でアセンブリを完成させており、その余りの判断の速さに小倉康敬プロデューサーや山村優ディレクターもただ「凄いですね」という言葉しか出ていませんでした。

そしてミッションが開始すると、ファイアーワークス氏は敵を発見すれば即接近し各個撃破します。時には弾を節約するために蹴りを織り交ぜ次々と敵をなぎ倒していきます。その様子に会場内の視聴者もただただ圧巻されていました。余りの上手さに呆然としている人もいたくらいです。

最終局面では強襲艦が出現し、3本の内2本のミサイルが破壊されメイン武器であった両腕のガトリングガンの弾も無くなり絶体絶命の状況に陥ります。しかしファイアーワークス氏は焦ることなく空を飛ぶ強襲艦の上に降り立ったと思えば、ブリッジに向かってACの巨体によるパンチとキックをお見舞い。強襲艦を撃破し残りの敵もその腕と脚で吹き飛ばしていきます。

やがてミサイルは無事発射され、「綺麗な花火」が打ち上がりミッションクリア。「ファイアーワークス」の名前を冠する通り、花火師としての役割を見事果たすことになりました。その後、実は初回でクリアされることは想定しておらず、1回失敗した後小倉康敬プロデューサーにアドバイスを受けながら、アセンブリの時間を無制限にしてACを組み直した上で再挑戦させようという話を予定していたことが明かされました。

それらの想定を上回ってしまったファイアーワークス氏は、まさに「強化人間036」あるいは「イレギュラー」「ドミナント」と呼ばれる存在と言えるでしょう。実際、会場内もただただ感嘆の声と拍手だけが漏れていました。

新たな伝説の幕開け

この様にスペシャルブリーフィングは非常に見せ場も多く盛り上がったまま終了。筆者も1ユーザーとして最初から最後まで興奮しっぱなしのイベントでした。これほどまでに盛り上がるというのは、『アーマード・コア』シリーズを心から愛している人が沢山存在しており、本作から新しく『アーマード・コア』を初めようと考えている人もまた、沢山いるからこその盛り上がりだと考えています。古参兵から新兵まで、あらゆる者を魅了する『AC6』の発売が本当に待ち遠しいです。早く重二脚でグレネードを撃ちたいなあ。


《げーまー哲@Game*Spark》
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