「全部つええな」…ZETA DIVISIONのリーダー・Laz選手から見た世界王者「FNATIC」の実力とは?【インタビュー】

「VALORANT Champions 2023」の初陣を終えた直後のLaz選手へインタビューを実施。FNATICの強さやIGLについて伺いました。

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アメリカ・ロサンゼルスにて『VALORANT』の年間王者を決める国際大会「VALORANT Champions 2023」が開催中です。

日本チームのZETA DIVISION(以下、ZETA)の初戦は、2023年シーズンに2大会連続優勝を果たしているEMEA・FNATIC。ZETAはLaz選手がチェンバーを、TENNN選手がレイズをピックするなど、LCQ以降で見せたエージェント構成で挑むもマップスコア0-2と敗れてしまいました。

本稿では、初陣となったFNATIC戦を終えた直後のZETA DIVISION・Laz選手へのインタビューの模様をお届け。FNATICの強さだけでなく、チームが今どのような状態なのかを伺いました。

■FNATICは戦い方も対応も、個人の撃ち合いも上手い

――まずはお疲れ様でした!Champions初戦・FNATIC戦を終えた感想をお願いします。

Laz:「いやぁ強かったな」というのが一番ですね。戦い方も対応も文句なしに上手いですね。個人の撃ち合いの強さも信じられないレベルで、これは世界一だと思いました。

――チェンバーはかなり対策されている感じがしましたね。

Laz:フラクチャーのソーヴァを含めてFNATICの対応が上手すぎましたね。ただ、もっとチェンバー対策に対してできることはあったなと思っています。

――FNATICへの対策はどのようなものがありましたか?

Laz:もちろん戦い方の傾向は分かっていたので、それに上手く対応できればと思っていました。ただ相手のやっていることが分かっても、それに対応されるスピードがすごく早かったですね。

フラクチャーに関してはソーヴァになっていたこともあって、何をやってくるかわからないなかで、ラウンド毎にスキルの位置やタイミング感が変わるので対応が難しいなと思いました。構成自体は想定外ではあったんですが、Masters Tokyoが終わってから(LCQに出場しないFNATICには)時間があったので、構成を変えてくることは予想していましたね。

――実際に戦ってみてFNATICの強さはどこにあると思いますか?

Laz:「全部つええな」という感じです。対応が早く、持っている作戦の数も多くて、とにかくチームとして上手いです。かつ少人数戦や細かい連携もズバ抜けて上手いなと感じました。オールラウンドで全部が上手いチームですね。

――そもそも、LCQからChampionsまでにどれほど練習する時間があったんでしょうか。

Laz:渡航してからも含めて、実は3日ほどしかできていません。

■リーグ、LCQを経てチームはどう変化した?

――IGLについて、リーグ中からLCQに向けてどのように変化していきましたか?

Laz:チェンバーだと自分から見える情報が限られているので、IGL主導でまとめることは難しいんです。なので、みんなのアイディアを聞きながら最終的に何をするのか決める……といった感じに変化していきました。

――RRQ戦のボイスチャットでは、アイディアを出しあぐねるLazさんに対してDepさんが「エイムで解決しよう」と声をかける場面がありました。他のメンバーのアイディア出しはどんな印象ですか。

Laz:みんな結構喋ってくれますね。SugarZ3roもDepもよく喋ってくれるし、TENNNは行けそうなときに「これいこうぜえ!」と言ってくれるし、crowも話が煮詰まったときに「これが良いかもよ」みたいなアイディアを出してくれます。みんな頑張って喋ってくれていますね。

――TENNNレイズ・Lazチェンバーというロールに戻した手応えはいかがですか?

Laz:僕がチェンバー(センチネル)をやってTENNNがレイズやることで、総合力が上がって強くなったと思っています。ただその分Depがデュエリスト専からフレックスになってキツくなってます。でも“DepはなにをやってもDep”なので、他のチームじゃできないこともできていますね。

――この試合の前には同じCグループのNRGとBLG(Bilibili Gaming)が対戦し、BLGが勝利しました。これは予想していましたか?

Laz:(BLGに)可能性はあるなあくらいで、ここまで強いとは正直思わなかったですね(笑)。NRGは個人的に応援しているチームのひとつで、良いチームでもあると思っているのですごいですね。

――では次戦、NRG戦に向けた意気込みをお願いします。

Laz:FNATIC戦はボロ負けしてしまって、もう既に後がない状態なので、ここから2戦とも勝ってグループ抜けを狙いたいと思います。よかったら見てくれると嬉しいです。

――ありがとうございました!


FNATICのチームとしての完成度を称える一方で、「もっとできることがあった」と伸びしろも見せました。世界王者との対戦から彼が何を学び、どのように活かしていくのでしょうか。負ければ敗退となるNR対戦は、8月12日午前7時(日本時間)からスタートとなる予定です。「#ZETAWIN」で声援を送りましょう!

《Okano》
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「最高の妥協点で会おう」 Okano

東京在住ゲームメディアライター。プレイレポート・レビュー・コラム・イベント取材・インタビューなどを中心に、コンソールゲーム・PCゲーム・eスポーツについて書きます。好きなモノは『MGS2』と『BF3』と「Official髭男dism」。嫌いなものは湿気とマッチングアプリ。

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