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4月7日(金)から5月22日(月)にかけて開催した、インテルの「テクノロジーの力で人々を幸せにする」というパーパスを共に実現するメディアとして、新たに若者を対象にしたコンテスト企画「Pick Up Gamers ~新世代ゲームリーダーは君だ~」。
インテル株式会社の安生健一朗氏を審査員に招き、RUGs編集部と選考した入賞者5名より「カスタムPC部門」の最優秀賞者の発表を行います。審査については、「マシン構造」「ビジュアル」「制作者の工夫」という3つの評価基準を設けました。詳しくは安生氏が後述のように示しています。
インテル・安生氏による「カスタムPC部門」審査のポイントカスタムPCのコンセプトは、PCを自らの手でパーツ選びに始まり、それを組み上げることにあると思います。しかしながら、その作り上げたPCが製作者の相棒として、パワフルなコンピューターとして活躍するだけでなく、見た目も製作者が愛着を持って長く使い続けられる……そんなアート作品と言いましょうか、クリエイティブ作品とも言える存在なのではないかと考えています。そういう観点から下記の評価基準を設けて、各応募者の作品を審査させていただきました。 ・マシン構造 マシン構造の良し悪しで重要視するのは、スペックの新旧や値段の高さではなく、使用者のやりたいことが実現できる、それにマッチしたスペックなのかどうか?という点です。つまりやりたいことに見合ったスペックであれば高い評点とします(そうしないと、お金をかけてモンスターマシンを組み上げたら勝ちという公平性が失われたコンテストになるため)。 ・ビジュアル PCそのものをクリエイティブ作品と捉え、配線の色や形状に至るまでどれだけ細部にこだわって組み上げられているかを評価ポイントとします。 ・制作者の工夫 単に組み上げるだけなら誰にでもできます。何も考えずともできます。制作者がどんな思いを込めてこのPCを作ったのか、そのこだわりがどのようにPCとして表現されているのかを評価ポイントとします。 |
今回、カスタムPC部門に入賞したのは、舞い戻った鴉さん、Waveさん、幽くんさん、ねねねこさん、Nyappiさんです。まずは5名のカスタムPCと、安生氏からのコメントをご紹介しましょう。
■入賞者5名の珠玉カスタムPCが勢ぞろい!安生氏による総評
エントリーNo.1:舞い戻った鴉さん
・エントリー者の意気込み
見た目には何の変哲もないこのPCは元々6年近く前に今後5年を見据えて作り上げたもので、以来雨の日も風の日も雷の日も変わらず365日24時間、遊びに仕事に働き続けてくれています。
見た目や機能こそ奇抜ではないですがそれでも自慢のPCですが、流石に次の5年をまた見据えたくなる時期になっています。
当時5年を見据えて選んだのはもちろん安定性と汎用性に優れたインテルCPU。今回も再びインテルCPUで次の5年を迎えようと思っています。
・カスタムPC外観
・スペック表
メーカー | 型番 | |
CPU | インテル® | Core™ i7-6700 |
PCケース | Cooler Master | CM 690 III Green |
電源 | Seasonic | FOCUS GM 750W |
マザーボード | ASUS | Z170-K |
メモリ(RAM) | UMAX | UM-DDR4D-2666-32GBHS |
SSD | Samsung | 960EVO MZ-V6E500B/IT |
ハードディスク | Western Digital | WD40EFAX-EC |
グラフィックボード | MSI | GeForce GTX 1070 ARMOR 8G OC |
OS | マイクロソフト | Windows 10 Pro |
・安生氏の講評
長く愛用されているPCであり、自慢のPCだと人に見せることができるのは、まさにこだわって愛着があるからこそなのだと思います。少し昔のスペックであったとしても、ご自身がやりたいことを成し遂げられていて活躍していれば、それは素晴らしいPCだと考えます。
ビジュアルについては、仕事にも活用されていると考えるのであれば、多少落ち着くような色合いですね。ワンポイントで入った黄緑のラインはこだわりなのでしょうか。移動しやすいようなキャスターをつけているのはポイント高いです。PCの近辺は埃がたまりやすいので、掃除をしやすくするなど色々とメリットがありますね。
最新のインテル CPUを使って、舞い戻った鴉さんの仕事や遊びをさらにワングレードアップできる相棒作りにチャレンジしてみてください!
エントリーNo.2:Waveさん
・エントリー者の意気込み
4年ほど前にマウスコンピューターのBTOパソコンを買ってから、少しずつ今の形に組み替えてきました。今でも残っている最初のパーツはSSDくらいです。
自分でパーツを選ぶ面白さに惹かれ、様々なパーツを調べたり組み替えたりするうちに、今では「カスタムPCにそこそこ精通している人」という認識を受けるくらいになりました。
普段はゲームをしながら配信したり、調べ物をしながら仕事の資料を作ったりするため、メモリの容量とCPU、GPUの性能には特に気を使っています。メモリは64GBまで増やしていて、若干持て余してはいますが、作業時に不足することはなくストレスフリーです。
一番最近入れ替えたのはCPUです。以前まで第8世代を使用していましたが、今回第12世代を導入し、パワーアップしました。
・カスタムPC外観
・スペック表
メーカー | 型番 | |
CPU | インテル® | Core™ i7 12700K |
PCケース | LIAN LI | O11 Dynamic White |
電源 | Thermaltake | TOUGHPOWER GRAND RGB PS-TPG-1050F1FAPJ-1 |
マザーボード | GIGABYTE | Z690 UD AX DDR4 Rev.1 |
メモリ(RAM) | ADATA | AD4U3200732G22-D ADATA PC4-25600 |
SSD | Crucial | SSD 1TB |
ハードディスク | ― | ― |
光学ドライブ | なし | なし |
グラフィックボード | ZOTAC | ZOTAC GAMING GeForce RTX™ 2070 SUPER MINI |
OS | マイクロソフト | Windows 11 |
・安生氏の講評
ゲームプレイや配信、お仕事に使用されているPCということで、必要十分なスペックだと感じました。パーツごとにアップグレードできるので、少しずつ新しいゲームを始めてみたり、動画制作にチャレンジしたりしていただくなかで、性能が足りないなと感じた際には、パーツ一つを入れ替えるだけで性能が向上する、そんな楽しさもまさに体感いただいているのかなと思います。
ビジュアル面はどの程度個人でこだわるかにもよりますが、敢えて言えば、自分が見ていて心地よいかという点、人にかっこいい・美しいと言ってもらえるものを目指すかという点があります。もし後者で、見た目の美しさを知ってもらいたいと考えるなら、ケーブルの色やケーブルの引き回し、LEDの色、ケースの色との調和なども凝ってみるのも面白いです。これはお金をかけて高いスペックを目指すというよりは、見た目のカッコよさを追及するという方向なので、実は予算的にもハードルが低く、ご興味があれば試してみてください。
今後も是非、世界に一台しかないWaveさんのオリジナルPCを進化させて、ご自身のよき相棒としてフル活用していただければと思います!
エントリーNo.3:幽くんさん
・エントリー者の意気込み
見た目にもスペックにも妥協せずに組んだPCです。カラフルに光るのもいいですが単色で光らせることによってシックに仕上げました。
また、GPUの美しいデザインも格好よく魅せられるよう性能を多少犠牲にしてGEN3接続で縦置きにしています。
・カスタムPC外観
・スペック表
メーカー | 型番 | |
CPU | AMD | Ryzen9 7950X |
PCケース | HYTE | Y60 |
電源 | MSI | MEG1300i |
マザーボード | MSI | MAG Carbon Wifi |
メモリ(RAM) | Corsair | Dominator platinum DDR5 5600Mhz 32GB ×2 |
SSD | Samsung | 980PRO 2TB ×2 |
ハードディスク | ― | ― |
ファン | LIAN LI | SL120v2 |
グラフィックボード | MSI | GeForce RTX™ 4090 |
OS | マイクロソフト | Windows 11 Pro |
・安生氏の講評
申し分のない最新のマシンスペック。電源も1300Wで家庭用電源の限界レベルで最高性能を引き出そうという強い意志が感じられます。GPU・メモリー・SSDに至るまで、すべてのスペックに妥協が感じられません。
ただ、ご提出いただいた内容では、このモンスターマシンをどのように活用されているのかを判断することができず、やりたいことに適したスペックなのかどうか確認できなかったのが残念でした。
また、折角のRTX™ 4090というモンスター級のGPUを、PCIe Gen3に接続していて、Gen4で動かさないというのはもったいないの一言。これは個人の価値観ですが、せっかく高額なGPUを購入されたのなら是非フル活用してほしいなと思います。(これは私の個人的な希望です)
ビジュアルについては、配線も非常にきれいに引き回してあり、またライティングも非常に統一感があって、見ていて心地よいです。横のアニメーションは、これはディスプレイ表示でしょうか?それとも透明アクリルに貼ってあるのでしょうか?非常にユニークで、まさにカスタムPCとして、人に見せて自慢できる……そんな1台だと伝わってきます。
是非このモンスターマシンをフル活用して、また、是非カスタムPCを組み上げて使って、その楽しさを周りの皆さんに伝えてください!
エントリーNo.4:ねねねこさん
・エントリー者の意気込み
ゲームと深層学習用のDIYデスクトップです。美しさと性能両方極める自作PCは是非みなさんに展示させていただきたいです。名前はSuperfluidity (Prototype)です。
・カスタムPC外観
・スペック表
メーカー | 型番 | |
CPU | インテル® | Core™ i9-12900K |
PCケース | LIAN LI | O11 Dynamic |
電源 | SuperFlower | LEADEX V Gold Pro /1000W |
マザーボード | ASUS | ROGSTRIXZ690AGWIFID4 |
メモリ(RAM) | TEAMGROUP | TF4D432G3600HC18JDC01-EC / 16GB ×4 |
SSD | Western Digital | SN850/ 1TB ×2 |
ハードディスク | Seagate | ST20000NM007D/20TB + |
光学ドライブ | なし | なし |
グラフィックボード | GIGABYTE | GeForce RTX™ 3090 |
OS | マイクロソフト | Windows 11 Pro |
・安生氏の講評
深層学習向けのマシンスペックということで、無論CPU/GPUともにハイスペックです。注目したのは16GBメモリーを4チャネル搭載で構成したこと。これはメモリバンド幅を確保したかったのでしょうか。意図して組まれていたら大変すばらしいと思います。
ビジュアルは非常に工夫されている印象で、ケースやマザーボード、グラフィックスカード、ケーブル、すべて白で統一、ケーブルの引き回しも非常に美しく、光も青白く光っておりLian Li O11 Dynamicのケースを使用している点だけでなく、ビジュアルコンセプト的にもオリジナリティがあると感じました。
また、青白い光で統一感がある中で、PCケースにワンポイントでCore i9のバッヂを貼っていただいて、CPUでCore™ i9 Kプロセッサーを選択したこだわりが伝わってきます。是非深層学習でAI処理をたくさん走らせて、新たなAIモデルをどんどん開発してください!
エントリーNo.5:Nyanpiさん
・エントリー者の意気込み
こだわりのオープンフレームPCを組み立てました!オープンフレームPCを使うのは2台目です。
今回はCPUはIntel i9 13900K、ビデオカードはAMD ASRock Radeon RX 6900XTと、ゲーミング最高クラスの高性能PCパーツを利用しました。
性能が良いだけでなく、飾りをいっぱいつけれて、中のパーツがよく見えてパーツ追加交換、メンテナンスをし易いのが自慢です!
こちらの高性能ゲーミングPCで格闘ゲーム(スト5~スト6)のプロゲーマー活動を今後も頑張っていきます!
・カスタムPC外観
・スペック表
メーカー | 型番 | |
CPU | インテル® | Core™ i9-13900K |
PCケース | 長尾製作所 | N-FRAME-ATX |
電源 | SilverStone | SST-DA1000R-GM |
マザーボード | ASRock | Z790 Live Mixer |
メモリ(RAM) | Crucial | DDR5 5600 16GB(CT16G56C46U5) x2 |
SSD | Solidigm | P44 pro 2TB x2 |
ハードディスク | ― | ― |
ファン | SilverStone | SST-PF360-ARGB-V2 |
グラフィックボード | ASRock | Radeon™ RX 6900 XT 16GB |
OS | マイクロソフト | Windows 11 Home |
・安生氏の講評
最新のスペックを必要とする用途としてゲームプレイを挙げられています。マザーボードにLive Mixerを選ばれているということは配信もされるのでしょうか?弊社としては、無駄なオーバースペックは推奨しておらず、用途に合わせて各コンポーネントを選択するという意味では、ゲームや配信目的としては非常にバランスが良いパーツ選択なのかと思いました。
特にメモリーを32GB, 2チャネルにとどめているので、今後やりたいことが増えてきて足りなくなっても拡張できる余裕も残している点がスマートです。Live Mixerの特長である多くのUSBポートが活躍している配信セットの写真があれば最高でした!
ビジュアル面でも、オープンフレームで、これだけすっきりとしたケーブルの取り回しで完結できているのは素晴らしく、見た目もエレガントな仕立てで、また配信目的でなかったとしてもLive Mixerのようなマザーボードのビジュアルの個が生かせる選択ではないかと思いました。配信するにしても、このパソコンを横に並べて配信するとカッコよさが際立ちますし、まさに世界に一つだけのNyappiさんオリジナルカスタムPCとして、たくさん自慢しちゃってください!
◆最優秀賞に輝いたのはなんと同率2名!インテル® Core™ i9 13900K BOXを贈呈
なんと今回、入賞者のカスタムPCが大変すばらしく、審査員の安生さんが最優秀賞を1名に絞り込めませんでした。そこで「カスタムPC部門」の最優秀賞者は2名が選ばれています。選ばれたのは下記の通りです。
・エントリーNo.4:ねねねこさん ・エントリーNo.5:Nyanpiさん |
「ねねねこさん」「Nyappiさん」には、賞品のインテル最新CPUとして「インテル® Core™ i9 13900K BOX」が贈呈されます。おめでとうございます!
RUGsでは今後も、皆さんのチャレンジを応援する企画を実施してまいりますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。