■ネタバレ全開なのでご注意を! ストーリー面の気になる点も掘り下げ
◆オリジナル版とは、違う道筋を辿るのか?
『FFVIIリメイク』と『FFVIIリバース』は、オリジナル版を元にしたリメイク作です。しかし、『FFVIIリメイク』の時点でオリジナル版と異なる展開や物語を辿っている面もあり、気になる伏線も多数散りばめられています。
特に大きな違いと言えば、オリジナル版にはいなかった「フィーラー」の存在でしょう。作中では、今のところ「運命の番人」として語られており、決められた流れに収束させるべく干渉しているような振る舞いが見られます。
このフィーラーの登場および干渉を筆頭に、オリジナル版と異なる展開が複数見られるため、「新たな物語へ分岐するのでは?」といった推測がネット上に飛び交っていました。そして今回公開された映像にも、無視できないいくつもの断片が散りばめられていたので、代表的なものをピックアップします。
◆バレットたちが重傷? 死亡? 冒頭から飛び出す衝撃シーン
映像の冒頭から、オリジナル版にはなかった衝撃的なシーンが飛び出しました。それは、ティファやバレット、エアリスなどの面々が担架に乗せられ、運ばれるというもの。いずれも目を閉じ、身動きもしていない状況なので、重傷もしくは死亡しているようにも見えます。
これが実際に起きた物事だとすれば、物語が大きく変わるどころの話ではありません。また、クラウドたちがミッドガルを脱出したシーンも描かれているので、少なくとも本筋では問題なく今後の冒険が続くのでしょう。
では、なぜ重傷を負ったようなシーンがあるのかといえば、“分岐した世界のひとつ”という可能性もあります。『FFVIIリメイク』の時点で、オリジナル版とは“いくらかのズレ”が生じているので、さらにズレた分岐を辿った別の世界があり、その光景を描写したものかもしれません。
また、該当の場面は“神羅による報道映像”だったので、神羅がでっち上げたフェイク映像の可能性もあります。バレットたちは反神羅を掲げる「アバランチ」に属しており、すでに目を付けられていたので、「テロリスト死亡」という分かりやすい結末を捏造したのかもしれません。
しかしその場合、アバランチに関わったエアリスが映像に盛り込まれるのはまだ分かりますが、一般には知られていないレッドXIIIまで加える必要はないはず。むしろ「あれはなんだ?」と疑問が持ち上がることでしょう。また、クラウドの姿がなかった点も気になります。
さらに、このシーンのラストには“黒い羽根”らしきものも映り込んでおり、いっそう謎めいた雰囲気を醸し出しています。担架で運ばれるティファたちの姿は、真実か虚偽か。脱出するための演技か、それとも別世界の出来事か。明確な答えはまだ出ません。
◆「ティファ」に、まさかの別人説が浮上? セフィロスの謎めいた独白
現時点から遡ること5年前、「セフィロス」はティファが住む村を訪れました。この時の出来事が大きなターニングポイントになりましたが、その中でセフィロスがティファを斬るシーンがありました。
その行動自体は、オリジナル版でも行われました。グラフィックの進化により、ティファが斬られる場面がより鮮明に、写実的に描かれただけとも言えます。しかしここで気になるのは、映像と共に紡がれたセフィロスの独白です。
独白は、当時を思い出すような形で「ティファは俺が殺したはずだ」とセフィロスが呟き、「ならば、あれは誰だ?」と疑問を露わとして締めくくられます。こうした自問は、当然オリジナル版にはありません。
これがセフィロスの率直な心境の吐露だった場合、彼ほどの剣士が相手を殺したかどうか見誤るとは思えません。そのため、文字通りの意味で“今いるティファは、本来のティファとは違う可能性”が浮かび上がってきます。
ですが、これはあくまでブラフで、クラウドに誤認させて揺さぶろうとセフィロスが仕掛けた誘導かもしれません。まだどちらもあり得る話ですが、今後注目すべきポイントのひとつとなるでしょう。
◆『FFVII』における最大級の“あの展開”、『FFVIIリバース』で描くの?
(※ここから『FFVII』の特に大きなネタバレがあるので、重ね重ねご注意ください)
『FFVIIリバース』でどこまで描かれるのか、そこが気になる方も多いことと思います。オリジナル版を3分割したとして、その中盤をどこで区切るかは、ファンの間でも意見が分かれそうです。
レッドXIIIのじっちゃんこと「ブーゲンハーゲン」らしき人物がライフストリームに言及している場面があるため、「コスモキャニオン」まではまず含むと見て問題ないでしょう。オリジナル版通りの流れなら、「ゴールドソーサー」を経由しているはずなので、今回もデートが味わえるのか期待が高まります。
コスモキャニオン後も様々な展開が待ち受けていますが、その中でも最も大きな盛り上がりと言えば、やはり「忘らるる都」──エアリスがセフィロスに殺される、あの場面でしょう。
3部作中の中編が担う役割は、締めくくりの3作目にユーザーを繋げること。この大役を果たせるかどうかで、作品全体の成功が大きく左右されます。その“引き付け”を考えるならば、“エアリスの死”はこれ以上ないほどパワフルな引きです。
また、このシーンに寄せられるユーザーの関心は、区切りという意味だけではありません。これまでいくつか挙げた通り、『FFVIIリメイク』はオリジナル版とは異なる展開をいくつも遂げています。ならば、この“エアリスの死”も回避され、物語が新たな分岐を辿るのでは……と考えるユーザーが少なくないのです。
エアリスが死なない、悲劇が回避されるルートは、オリジナル版の頃から望む声が後を絶ちませんでした。「実はそのルートがあるのでは?」と何度もプレイした人もいたほどですが、オリジナル版における悲劇は確定しており、避ける手段はありません。
しかし……いえ、だからこそ、今回は運命が変わって欲しい。そうした想いから、『FFVIIリバース』が「忘らるる都」まで描き、そしてエアリスが生存する未来に期待する声が高まっています。
一方で、オリジナル版からの分岐に懸念を示す声があるのもまた事実。エアリスの死は悲しいものの、だからこそ『FFVII』の物語は素晴らしくて魅力的だ、といった考えです。「エアリスが死なないと、『FFVII』の良さが半減する」という判断もまた一理あり、どちらが正解・不正解とは言えない問題です。
分岐派が望む「エアリス生存ルート」があるのか。オリジナル版の良さを踏襲する物語となるのか。『FFVIIリバース』の範囲が「忘らるる都」まで含まれれば、この揺らぎも決着を迎える形となります。
最新映像では、異形と化したセフィロスとのバトルなど、このほかにも気になるシーンがいくつも描かれています。その目で直接チェックし、自分なりの掘り下げや考察を行うのも一興でしょう。
また、発売までまだ半年以上の時間があるので、オリジナル版の『FFVII』をプレイし、『FFVIIリバース』に備えておくのもひとつの手。現在『FFVII』は、ニンテンドースイッチやPS4、Xbox Series X|SにXbox One、そしてiOS/Androidでもプレイ可能。アクセスできる環境は多いので、今のうちに遊んでみるのもお勧めです。
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