VTuber・バーチャルライバーグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLOR株式会社は、所属するライバー・勇気ちひろへ誹謗中傷を繰り返した人物との間で示談が成立し、そのほかの“荒らし行為”などへの開示請求を行っていることを報告しました。また、「ホロライブ」を運営するカバー株式会社も、誹謗中傷に対する活動報告を同じタイミングで公開しています。
ANYCOLORのリリースによると、Twitterにおいて「勇気ちひろの心は壊れた方がよい」「こいつは毒だ」といった内容のツイートやリツイートを行った人物に対し、約120万円の損害賠償を支払うことで示談が成立したとのこと。なお、定められた期限以内に支払われない場合は約370万円を支払わなければならないという条件付きです。
勇気ちひろさんは自身のツイッターで応援してくれたファンへ感謝を述べています。
また、他の所属ライバーの個人情報をインターネット掲示板に投稿した人物に関して、プライバシー権を侵害したとして発信者情報開示請求が認められ、情報開示を受けています。
さらに、YouTubeでの配信に脈絡のないコメントを連続して投稿する“荒らし行為”に関して、裁判所より営業権侵害が認められ、情報開示へ向けた手続きが行われています。
これらの結果に対してANYCOLORは、誹謗中傷行為の抑止に向けた“重要な成果”であるとしています。
ANYCOLORと誹謗中傷行為への連携体制をとっているカバー株式会社も誹謗中傷等へ対する活動を報告しています。メディアで報道された、所属ライバーへ対する殺害予告に開示請求が認められたほかに、インターネット掲示板・SNSへの悪質な書き込みに対し、開示請求から発信者特定に至ったものや、開示請求の裁判手続きが行われているものが複数件あると説明。
また、ANYCOLORとの協力により、所属メンバーの名誉・信用を貶める内容を掲載しているいわゆる“まとめサイト”について、今後両社の所属メンバーに対する権利侵害・誹謗中傷の助長行為を一切行ってはならないという内容の示談書を締結するに至ったとのことです。
誹謗中傷など、インターネットにおける悪質な発信に対する各社の取り組みが、徐々に顕在化されてきています。