アメリカの連邦取引委員会(FTC)は、Epic Gamesに対し、同社が児童オンラインプライバシー保護法 (COPPA) に違反しデザインのトリックを展開したとして、5億2,000万ドル(約710億円)の罰金を科すと発表しました。
5億2,000万ドルの罰金は2点に分けられ、COPPA規則違反に対して2億7,500万ドル、ダークパターンと課金に関して消費者に返金するために2億4,500万ドルの支払いを命じています。
訴状によれば、両親へ通知したり同意を得ることなく、『フォートナイト』をプレイした13歳未満の子供から個人情報を収集したことがCOPPAの規則に違反。また、デフォルトで子供たちがリアルタイムの音声およびテキストチャットでコミュニケーションできることがFTC法の禁止事項にも触れているとしています。これにより、子どもたちは、いじめられたり脅迫されたり、嫌がらせを受けたり、心理的なトラウマを抱える問題にさらされているとし、2億7,500万ドルの支払いと、子供向けに音声とテキスト通信がデフォルトで確実にオフになるようにする必要があるとしています。
さらに、Epic Gamesは、ダークパターンを使用してプレイヤーをだまし不要な購入をさせ、親の同意なしに子供に不正な料金を請求させたとFTCは主張。100万件を超えるユーザーからの苦情も無視したとして、Epic Gamesは、違法な請求慣行に対する消費者への返金のため2億4500万ドルを支払う必要があるとしています。また、ダークパターンを使用して消費者に課金すること、または肯定的な同意を得ることなく消費者に課金すること、不正請求に異議を唱える消費者のアカウントへのアクセスをEpic Gamesがブロックすることも禁じています。
12月8日には、Epic Gamesは、年齢の若いプレイヤー向けに「機能限定アカウント」を導入したことを発表していましたが、この件に関してかは不明なものの、FTCは、Epic Gamesが意図的にキャンセルと払い戻しの機能を隠し見つけにくくしたとも主張しています。
12月7日には、カナダ・ケベック州のケベック上級裁判所にて、自らの子供が『フォートナイト』に依存しているという親たちによるEpic Gamesに対する集団訴訟が承認されています。