現地時間12月7日、カナダ・ケベック州のケベック上級裁判所にて、自らの子供が『フォートナイト』に依存しているという親たちによる集団訴訟が承認されました。
本集団訴訟は、2019年に法律事務所CaLex Legalを通して提出された訴状に続くもので、現地メディアCTV Newsによると、原告たちは『フォートナイト』をプレイした自らの子供が深刻な依存症を発症したと主張しており、ゲーム開発・リリース元のEpic Gamesに対し提訴・損害賠償を求めているといいます。
裁判所に提出された資料では、本作を遊んでいる子供3名について語られており、うち1人は2年以内に7,781時間以上も本作をプレイし、別の子供は累計で59,954分(約1,000時間)プレイしていたとのこと。空き時間の殆どを子供たちは本作に費やしており、食事やシャワーなどを控える時もあると原告は述べています。
原告の中には、“子供が「サイバー依存症(cyberaddiction)」と診断された”と医師の報告書を提出している者もいる一方、被告のEpic Gamesは同報告書が正式な診断書でも無ければ“因果関係に関するもの”でもないと指摘し、“ゲーム障害の明確な定義が無い”ことなどを主張しました。
しかし、同上級裁判所のSylvain Lussier判事は同障害の明確な定義のなさについて、「タバコの有害性は一夜で認められたわけではない」といい、本訴訟について「根拠薄弱ではなさそうだ」と見解を示しました。
なお、Epic Gamesは本件についてCTV News を含む複数の海外メディアを通して声明を公開しており、『フォートナイト』では子供のプレイ時間を監視したり、課金の有無を管理したりできるペアレンタルコントロールが実装されていることを主張したほか、法廷で争う姿勢を示しました。
またEpic Gamesのサービス利用規約では、集団訴訟を禁止する旨の免責事項が記載されています。