国境を越えて多くのホロライブメンバーが集う人気企画「ホロライブ大運動会」。今年は11月5日(日)の18時から配信が行われました。
2023年はすべての競技が完全新規になったほか、7月にデビューした英語圏の新人たち「Advent」と、9月にデビューしたばかりの「ReGLOSS」たちも参加。例年通り企画発表配信からはじまり、会場設営配信、練習配信を経て大会当日を迎えました。
実行委員を務めるのは、もちろん企画者である「さくらみこ」さんと大神ミオさん。そしてサポート役から正式に実行委員に参加することになった大空スバルさんの3名です。
過去3大会では主催者視点に加え、各チームの代表者による視点配信を実施しましたが、今年は個人での配信に切り替わったため、なんと主催者視点を含む合計28枠もの配信を実施して様々なドラマを魅せてくれました。
そこで本稿では、大会当日の28枠のみならず準備配信や大会後の感想配信などを含む関連アーカイブをリスト化! 名場面を振り返りつつ「ホロライブ大運動会2023」のすべてをお届けします。
また今年で一旦の区切りを迎えたということで、これまで企画を実施してくれたことに感謝し、過去3大会の思い出も振り返りたいと思います。
◆「やめたげてよ!(笑)」大波乱をまき起こした第1競技
今年の参加メンバーは実行委員を含む全43名。組み分けは、
【赤組】
さくらみこ、アキ・ローゼンタール、夜空メル、紫咲シオン、常闇トワ、沙花叉クロヱ、火威青、音乃瀬奏、ベスティア・ゼータ、森カリオペ、一伊那尓栖、セレス・ファウナ、古石ビジュー、フワワ・アビスガード、モココ・アビスガード
※双子のフワワさんとモココさんは「フワモコ」として1アカウントでの参加。
【白組】
大神ミオ、ロボ子さん、AZKi、百鬼あやめ、癒月ちょこ、白銀ノエル、天音かなた、風真いろは、儒烏風亭らでん、カエラ・コヴァルスキア、小鳥遊キアラ、ワトソン・アメリア、七詩ムメイ、ネリッサ・レイヴンクロフト
※儒烏風亭らでんさんが欠席したため、当日は猫又おかゆさんがピンチヒッターとしてスポット参戦。
【黄組】
大空スバル、ときのそら、星街すいせい、夏色まつり、角巻わため、尾丸ポルカ、轟はじめ、一条莉々華、アーニャ・メルフィッサ、がうる・ぐら、IRyS、オーロ・クロニー、ハコス・ベールズ、シオリ・ノヴェラ
昨年まではお昼頃から大会がスタートし、夕方までには終わるようなスケジュールでしたが、今年は18時に配信を開始。国内メンバーにとってはちょうどいい時間ではありますが、海外メンバーの中には時差の関係で深夜から早朝にかけての配信になるタレントもいたそうです。
また大運動会は他の企画と違い、会場設営・事前練習・個人練習など当日以外も関わることが多く、ここ数年で忙しくなり、目が回るようなスケジュールをこなしているホロライブメンバー(以下、ホロメン)はなかなか参加できません。実際、ピンチヒッターを引き受けてくれた猫又おかゆさんも、大会当日はともかく設営や練習に参加できるかどうか分からず大会を見送る予定でした。
そのような状況でも40名ものホロメンが参加してくれた今回の大運動会。これだけの人数が一堂に会する機会などめったになく、ボイスチャットで盛り上がりつつマイクラのアバターでじゃれあう姿は、それだけでこの日を待ち続けていたファンを虜にしました。
そうしてスタートした大会本番は、各チームの入場からはじまり、開会式、選手宣誓を経て第1競技の「ホロメンハンティング」へと突入します。
「ホロメンハンティング」とは借り物競争に似たオリジナルの競技で、3名のハンターと相手2チームの全選手が限られたフィールド内で追いかけっこをするというもの。
その際、例えば「身長〇センチ以上のホロメン」といったお題が出され、そのお題に沿ったホロメンをハンターたちが捕まえてポイントを競います。
一方、相手2チームの選手たちは障害物の陰に隠れたり、すみっこでじっとしたりするなどドキドキしながらハンターたちをかわします。
おもしろかったのはお題で、身長やデビューの年のほかにも、「大神ミオが思う守ってあげたいホロメン」「大空スバルが清楚担当だと思っているホロメン」「さくらみこがセクシーだと思うホロメン」など会場全体がザワつくものも。
それまで逃げ惑っていたホロメンも、それらのお題が出されるなり「私です」「捕まえてください」「自信あります」と逆に猛アビール。しかしアピールするホロメンに限って不正解だったりするので、反対に「not清楚」「notセクシー」の判定を食らって死屍累々の状況になっていました。
出題者のひとりである「さくらみこ」さんも、手あたり次第に捕らわれては「not清楚」の判定を食らうホロメンたちに思わず「やめたげてよ!(笑)」と大絶叫していました。
ちなみに競技中に判明したのは以下の通り。
【大神ミオが思う、守ってあげたいホロメン】
・守ってあげたいホロメン
確保ならず
・not守ってあげたいホロメン
百鬼あやめ、ときのそら、アーニャ・メルフィッサ
【大空スバルが清楚担当だと思っているホロメン】
・清楚だと思うホロメン
七詩ムメイ、風真いろは
・not清楚
白銀ノエル、ベスティア・ゼータ、百鬼あやめ、ロボ子さん、天音かなた、夜空メル、常闇トワ
【さくらみこがセクシーだと思うホロメン】
・セクシーだと思うホロメン
常闇トワ、ネリッサ・レイヴンクロフト
・notセクシー
火威青、一伊那尓栖、沙花叉クロヱ、七詩ムメイ
この競技は該当者に偏りがあると成立しないため全体のバランスを取るのが難しかったとか。それでもキャッキャと声を上げながら逃げ回り、「 〇〇はどこ!?」とチームで呼吸を合わせながら確保に動くその姿は楽しそうで、先輩・後輩・国内・海外問わずに交流することを目的とした本企画にふさわしい名場面が繰り広げられました。
待ち時間に花壇の下にもぐって遊ぶホロメンも数多くいて、わきあいあいとした自由な空気はきっと初見の視聴者の目にも魅力的に映ったことでしょう。
◆配信外でもこっそり早朝練習を……
続く競技は「holoUp」。上へ上へと設置された足場を使い、トライデントのジャンプ機能でどれだけ高いところまで到達できるか競うものです。制限時間は5分。各チーム2人ずつ選出し、第1試合と第2試合に分かれて競います。
この競技が他と異なる点は、代表者がたったひとりで挑む個人競技だということ。どの競技よりも責任とプレッシャーを感じるため緊張感が大きく、エントリーしたいと思う人はほとんどいないはず。しかし誰かが出なければならないということで腹をくくった人もいたそうです。
競技を終えた星街すいせいさんが「終わったのに手の震えが止まらない……」とこぼしたほどのプレッシャーといえば、およその見当はつくでしょう。
出場者は、赤チームが古石ビジューさんと沙花叉クロヱさん、白チームはロボ子さんと小鳥遊キアラさん、黄チームは星街すいせいさんとアーニャ・メルフィッサさん。
この日のために皆さん、配信の外でも猛練習したそうで、特に練習会に出られなかったロボ子さんは小鳥遊キアラさんに教えてもらいながら早朝特訓したとのこと。今年は格闘ゲームの大会に出場した獅白ぼたんさんや戌神ころねさんが練習に打ち込む姿が印象的でしたが、まじめに取り組むところもホロメンの良いところです。それが本企画でも垣間見えました。
なおもっとも速くゴールに辿り着いたのは古石ビジューさんで記録は2分14秒。ゴールできたホロメンの平均記録が3分10分であることを考えると驚くべきスピードです。
そんなビジューさんをはじめ、競技を終えた仲間たちに対し、観戦していたホロメンは皆さん「88888888……」と惜しみない拍手を送っていました。
続く競技は騎馬戦です。全員出場するプログラムで、今大会で唯一、実行委員の「さくらみこ」さん、大神ミオさん、大空スバルさんも出場します。
ルールは簡単。2人1組のホロメンが肩車状にパートナーを担ぎ上げ、下が移動、上が攻撃を担当して乱闘を繰り広げます。3チームが入り乱れるのでもっとも激しい競技です。
なお全体練習では全員が同じチャンネルでボイスチャットをしていたため、あちらこちらで悲鳴が聞こえるカオスな状況に。練習配信は初見プレイならではの楽しさがあるので、そちらもオススメです。
騎馬戦には儒烏風亭らでんさんも出場することになっていましたが体調不良により惜しくも欠席に。ピンチヒッターとして猫又おかゆさんが駆けつけてくれました。しかし運動着のスキンを持っていなかったことに加え、直前のマイクラ配信が「ねこねこあいらんど」だったことから、なんと上下黒スーツ+サングラスという異様ないでたちに……。それはさながらバラティ番組『逃走中』に登場するハンターそのもの! 圧倒的な威圧感です。
快く助っ人を引き受けてくれた猫又おかゆさんもさることながら、活躍できず「(大将なのに)みこいっぱいしんだ。赤組ごめん」とチャット欄で頭を下げる「さくらみこ」さんと、そんな彼女に「こっちも相手の大将を倒したからOK」と声をかけるアキ・ローゼンタールさんの優しさもホロライブらしい温かみを感じた競技でした。
◆はたして優勝チームは……!?
第4競技は「姫護衛レース」。各チーム4名がエントリーし、姫役のメンバーの指示に従いつつ3名の騎士たちが姫をゴールまでエスコートするゲームです。
コースは全部で5ステージ構成。ステージ1は騎士の頭の上に載せた足場を使って姫が移動するというもの。ステージ2は騎士が作るものを姫が当てるクイズ形式。ステージ3は姫の指示に従って騎士たちが料理を作ります。ステージ4は姫が見ている図形を騎士が当てるというもので、最終ステージは騎士たちが姫を守りながら敵と戦い、その先に待つゴールを目指します。
攻略要素が多く、またチームワークが鍵となるため、事前練習ではどのチームもこのゲームに苦戦していました。ひととおりコースを走破しては、各ステージをどうすれば効率よくクリアできるかを考えつつ試行錯誤を重ねた各チーム。あれこれと試しては攻略方法を考える姿が印象的で楽しい配信でした。
もちろんこの競技も「holoUp」と同様、配信のないところで集まっては念入りに練習していたとか。その甲斐あってどのチームも本番では驚くスピードで各ステージを突破。胸躍るデッドヒートを繰り広げていました。
そして最後は恒例のリレー対決。今年は「春夏秋冬」をテーマにコースを設営し、春・夏・秋・冬をイメージした4つのエリアを走破することになりました。また昨年まではひとり1周していたものを今年はひとり半周に変更。各チーム8名がバトンをつなぎます。
ハイライトは事前練習でも注目を集めていたバン食い競争ゾーンです。スライムブロックでジャンプして頭上に設置されたパンを取ってから先に進むのですが、コツがいるだけでなく右クリックと左クリックをよく間違えるため、ここを念入りに確認する姿を頻繁に見かけました。
大会当日も隙さえあれば入念にコースの確認をしていたホロメンも少なくはなく、競技がスタートするとほとんどの選手が苦戦することなく障害物をクリア。僅差でゴールテープを切る熱いレースを展開しました。抜きつ抜かれつの先の見えない展開には、観戦していたホロメンの応援の声もいっそう大きくなっていたようです。
こうして全競技が「あっ」という間に終了。残すところは閉会式のみとなります。
結果は、赤組158点、白組138点、黄組が106点で優勝は赤組に。今回初めて導入された表彰式では、黄組から順番に銅メダル、銀メダル、金メダルが授与され、メダルの色など関係なく全員がそれを「かわいい!」と喜んでいました。
特に当日に感想配信を実施した紫咲シオンさんはログアウトしたら金メダルをロストしてしまうのではないかと心配になり、ログインしたまま時間をおいて感想配信をすることに。その中で会場に設置されていたオブジェのひとつに金メダルを埋め込むことで、思い出のメダルを守ろうとするなど愛らしい一面を魅せてくれました。
毎年、実施するたびに「楽しかった!」と興奮しながら感想配信で語るホロメンが多い本企画。大会の規模の大きさもさることながら、やはりここまで多くのメンバーが出たいと思い、大会が終わっても感想配信や会場お散歩配信などで余韻に浸るのは、それだけ魅力があるからです。第1回目を実施した2020年以来、特別に思っているのはホロメンもファンも同じではないでしょうか。
◆企画は今年で一旦の幕引きに……。
今回はホロライブ運営スタッフの関りも大きくなり、各種目のギミックがより高度になったばかりか、企画の柱となる「さくらみこ」さんへの負担が大幅に軽減されました。
新人たちも準備段階から積極的に参加し、設営や練習など本当に楽しそうに、また憧れの企画に出られるとあって興奮の様子で取り組んでいたようです。まさに大成功以上の大成功です。
しかし大会後に実行委員トリオがおこなった振り返りトークで思わぬ発表が……。
2020年から4年もの間続けてきた本企画ですが、今年をもって一旦の終了を迎えることに。そのつもりで全力投球してきた「さくらみこ」さんも満足そうに視聴者に報告します。
もともと本企画はホロライブ運営による主導ではなく、「さくらみこ」さんと大神ミオさんが企画した、いわゆる個人企画でした。そのため第1回は企画・運営を2人だけで実施しており、2人の仲が一時険悪になるほど作業量も負担も大きくなったとか。
大空スバルさんが運営に関わるようになったのは、そんな2人の状況をどうにかしたいと思い、少しずつ裏でサポートをしていたため。もしスバルさんがいなかったら、ここまで長く続く企画にはならなかったでしょう。
特に毎年、設営作業が大きな負担となり、第1回目・第2回目の「さくらみこ」さんは徹夜の日が続いたほど。第3回目あたりから本格的にホロライブ運営のサポートが入るようになったとは言え、周囲から「また今年もやるの!?」と驚かれるほどです。
また参加するホロメンのスケジュール調整も年々難しくなっている状況もあるようです。大運動会は設営を含めると実施スパンが長く、「当日は大丈夫だけど、練習はあまり出られないから……」と気を遣うことも少なくありません。
そのため「さくらみこ」さん、大神ミオさん、大空スバルさんが実行委員を務める大運動会は、今年で一旦終了することに決まったようでした。
思えばこの4年、さまざまなことがありました。
2020年実施の第1回は、玉入れ、障害物競走、鳥人間ダーツ、鉱石争奪PvP、対抗リレーを実施しました。当時はIDもENも本格参戦しておらず、「ときのそら」さんとともに、アユンダ・リスさん、ムーナ・ホシノヴァさん、アイラニ・イオフィフティーンさんがゲストとしてスポット参戦しました。
運動会用のサーバーもまだなく、最後のリレーではラグが発生し今後の課題も浮き彫りになりました。それでも「大丈夫だよ」「競技をやりなおそうか」と互いに優しい言葉をかけながら最後まで楽しくやりきったのが印象的でした。
また視聴者もそんな彼女たちを優しく見守り、ラグが発生しても強い言葉を使うことなく応援し続けていたのを忘れません。
2021年の第2回では参加者もグッと増え、ついにIDとENも本格参戦することに。
競技は一部改修したものを中心に、障害物競走、玉入れ、鳥人間ダーツ、だるまさんが転んだ(新種目)、鉱石PvP、リレーを実施しました。
玉入れでは練習の成果を発揮できなかったクレイジー・オリーさんが悔しくて号泣したり、鳥人間ダーツでは当日に発熱で参加できなくなったアキ・ローゼンタールさんがコメント欄に現れて声援を送ったりするなど様々なドラマがありました。
また新実装の「だまるさんが転んだ」では、はじめてコマンドを取り入れて大盛り上がり。赤井はぁとさんがその後の戦況を変えるポイントを稼いだり、兎田ぺこらさんが鳥人間ダーツで大活躍したりするなど、見どころも多い大会でした。
2022年の第3回では本企画のために大神ミオさんがテーマ曲「ハッピー☆フィーバー!ホロライブ」を制作。規模もいっそう大きくなり、専用サーバーを立てて競技を一新しました。
実施された競技は、フェンシングPvP、水上レース、だるまさんが転んだ、MOB討伐レース、選抜リレーの5つ。前2大会は5時間半にも及ぶ長時間配信になりましたが、3回目ともなれば進行もスムーズで、約3時間半に短縮されています。
どの競技も盛り上がっていたのですが、やはり強く記憶に残っているのは第1種目のフェンシングPvPです。敗者は体力がゼロになると同時に大空に打ち上げられ、花火となって散るのですが、その演出が好評で「汚い花火」として参加者やファンを笑顔にしていました。
難易度が上がった「だるまさんが転んだ」は昨年から引き続き練習でも大盛り上がりした人気種目です。ラグが解消されたことで1度に参加できる人数も増え、阿鼻叫喚のデスゲームを大規模に繰り広げていました。
MOB討伐レースは今年の「姫護衛レース」の前身となる種目で、敵を倒しながら各エリアを走破していくチーム戦です。コースの最終地点では練習配信にはなかったサプライズも用意されており、こちらも数々の悲鳴が上がる楽しい内容となっていました。
また2022年の第3回は、配信終了後に感極まった「さくらみこ」さんが、大神ミオさんに抱き着いて号泣する場面も。
本企画はホロライブの良さをひとりでも多くの人に伝えたい、海外組や新人を含む、普段あまり絡みのないメンバーたちの交流の場にしたいという「さくらみこ」さんの強い想いがあり、これまで実施されてきました。
本企画がきっかけでホロライブに興味を持ったという方も多いのではないでしょうか。筆者も何となく個々の配信を追う程度だったものが、2020年の第1回目を見てホロメンの様々な配信を追いかけるようになりました。
企画は今年で一旦の終了となりますが、「さくらみこ」さんが願ったことは実現し、今もしっかりと根付いているはず。ホロメンの各配信では様々な場面で「ありがとう」「大丈夫だよ」と優しい言葉を聞くことが多く、そんなところからもグループを包む暖かさが伝わってきます。
大神ミオさんや大空スバルさんとともにまた何か新しい企画にチャレンジしたいとも語っていましたから、それが形になる日をゆっくり待ちたいと思います。
今はひとまずお疲れさま。4年間、ありがとうございました。
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