海外メディアBloombergは、アクティビジョンの発売した『Call of Duty: Modern Warfare III(コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア3)』について、短い開発スケジュールなど開発現場の内情を報じています。
開発期間は従来の半分となる「1年半」?
11月3日からPCのキャンペーンモード先行アクセスが開始されていた本作では、そのクオリティに対してコミュニティからはさまざまな声が上がっていました。キャンペーンモードに対する海外IGNのレビューでは「焼き直し、焼き増し、マルチプレイのパーツの寄せ集め」といった「手抜き感」が指摘され、評価は「4/10」となっています。
さらに、不満を抱いたユーザーたちによる"レビュー爆撃"が、オリジナル版の『MW3』のページで行われてしまうといった事態にも発展しました。
そんななか、本作の大部分は約1年半という短い開発スケジュールで制作されたとBloombergは報じています。関係者によると、従来の『CoD』シリーズはおよそ3年という期間で開発される一方、本作はリリーススケジュールの空白を埋めるために、このような短い期間での開発になってしまったことが語られており、Sledgehammerのスタッフは日夜、週末までも働かなければいけなかったと述べられています。
また、Sledgehammerは『Call of Duty: Vanguard』の開発にも携わっていますが、こちらも同様に2年と比較的短いスケジュールでの開発が行われていた模様。『Vanguard』のリリース後、このような開発スケジュールを経験することはないと約束されていたため、「裏切られた」と感じるスタッフもいたようです。
本来は『MW2』の「続編」ではなく「拡張版」だった?
さらに関係者たちの声によると、本作は当初は1つのゲーム作品としてではなく、あくまでも"昨年の『MW2』の拡張版"という認識で開発を進めていたようです。アクティビジョンはこのことを否定していますが、10人以上の現・元スタッフが、「当時聞かされた話と矛盾している」と指摘しており、開発の後期に至るまでスタッフ側は「拡張版」という印象を抱いていました。
SledgehammerのAaron Halon氏は、これまでのシリーズタイトルとは異なり、『MW3』に『MW2』の武器を引き継げることなどから、スタッフの間で「拡張版」という認識が広まったのではないかと語っています。
開発関係者がBloombergに語ったという内情については、こちらから確認できます。