「𝑮𝑶𝑵 𝑴𝑨𝑪𝑯𝑰𝑵𝑬…」で知られるGON選手は、CREST GAMING Zstとして2023年のVALORANT Challengers Japanに出場。コントローラーながら堅実なパフォーマンスを発揮し、チームを何度も救う場面を見せました。
また同年は、ストリーマーとしても大きく躍進。上半身裸で配信する様子や、デバイスマニアとしての一面など、『VALORANT』競技シーンでは唯一無二のキャラクター性が、多くのファンに支持されているのです。
そんなGON選手は、9月12日にFENNELに加入したことを発表。新たなチームで11月に開催されるRed Bull Home Ground予選を勝ち上がり、本戦への出場を決めました(9月いっぱいはCREST GAMING Zstとしてイベント出演)。そして、9月16日-17日に幕張メッセで開催された「RAGE VALORANT 2023」のDay2にも出演を果たし、エキシビションマッチでも高いパフォーマンスを発揮したほか、チームブースではファンがGON選手との交流を目当てに長蛇の列を作りました。
本稿では、そんなイベント後に実施したインタビューの模様をお届けします。
――イベントお疲れ様でした。久々の「RAGE VALORANT」はいかがでしたか?
GON:楽しいっす。たまに一緒にプレイすることはあっても、こうやって色んなプロと直接会うことはあんまりないので。
――イベントの出演者のなかで特に印象に残っているのは?
GON:FENNELのCLZさん、上手かったですね。
――コミュニティエリアではGONさん目当てのファンが行列を作っていましたね。
GON:身に余ることで、本当にありがたいです。わざわざ足を運んでもらって高い買い物までさせちゃって。俺としては0円で全員と触れ合いたかったんですけど。
――ファンサービスでハグもしていたとか。
GON:男だけですよ。みんなハグして欲しいのかなと思って。
◆やっぱり悔しいCR nethの1v5
――改めて今年のVALORANT Challengers Japanを振り返ってみていかがですか?
GON:こういう場で振り返るの25回目くらいなんですけど、総じて良かったなと思います。自分の改善点も見えましたし、「こうすれば勝てるのか」というのが分かったシーズンでした。
勝てなかったことはもちろん悔しいですよ。でも次があることがありがたいなと思っています。小さなことですが「このラウンド取れたな」とか「もうちょいチームメイトに良く言えたな」みたいなコミュニケーションとかもそうですね。
――より細かく、印象的だった場面はどこでしょうか?
GON:アイスボックスでnethさんに1v5されたときですね。あれはありえんす。
◆FENNELの良さとヒップホップカルチャーとの結びつき
――FENNEL加入時に公開された映像では、加入の決め手として「フィードバックの良さ」を挙げていました。どのような良さがあったのでしょうか。
GON:しっかり言語化されているところですね。今までだと「敵をこうして、スキルを入れて」みたいなザックリしたものばかりだったんですが、FENNELの場合「もし敵がこうだったらこうして、ああだったらああして」みたいに、分岐点がたくさん用意されてるんです。分かりやすかったですね。
――分岐点がたくさん用意されることでどのようなプラスがあるんでしょうか。
GON:改善点が見つかりやすいです。「これが無理だったから、こうしよう」ができるんですよ。それが言語化されていないとフィーリングで進めちゃうので、とても助かりますね。
――そういうことがしっかりできているチームは案外少ないのでしょうか?
GON:あんまりないと思いますよ。
――その他に、FENNELならではの良さなどはありますか?
GON:スタッフさんがめっちゃフレンドリーですね。なので輪に入っていきやすいです。普通に「遊びに行こう」って感じですね。
――先日には、チームのヒップホップカルチャーについて言及されていましたね(笑)
GON:好きか嫌いかで言ったらもちろん好きですよ。あんまり掘り下げないで欲しいですけど(笑)
――同じタイミングで加入したDerialyさん含め、他のメンバーの印象はいかがですか?
GON:Derialyさんはいつも冷静で“仕事人”って感じですね。CLZさんはなんでもできる人。メンバーに伝えなきゃいけない場面でしっかり言葉を選べるので、チームリーダー感あります。SyouTaは最強。Xdllはズバッとした物言いがすごいありがたいですね。
――……で、誰がデュエリストをするんですか?
GON:デュエリスト問題は言えないですね。作戦なので(笑)
◆それでもGONがプロを続けるワケは
――勝手な印象かもしれませんが、GON選手はストリーマーとしても十分確立されているように思えます。それでも選手を続ける理由はどこにあるんでしょうか。
GON:みんな薄々気づいていると思いますが、正直ストリーマーとして活動する方が楽だし稼げると思います。でも選手は今しかできないし、ストリーマーになったとして、みんなが出ている試合を黙って見ていることができないんですよ。プレイしたいから。そういう後悔をしないために、俺は選手をやりたいです。勝ちたいんですよ。
――ほかのプロゲーマーにはないGON選手の魅力に、ストリーマーとしても活躍できそうな、安心感のある立ち振る舞いがあると思っています。そういう面で影響を受けた人物はいるんですか?
GON:みんなが知ってる人ではないですが、中学生の頃にいたネット友達のうちの一人が、YouTubeをやってたんです。その人はそこそこ伸びているけどコメントに全部返信するとか、ファンへの対応がとても丁寧で、そういう姿勢に中学生ながら影響を受けましたね。
――ありがとうございました。では2024年の目標を教えてください。
GON:とにかく勝ち続けたい。強い自分を見せたいです。
――最後に読者へのメッセージをいただけますか?
GON:ここまで読んでくれてありがとうございます。
――それは本当にその通りです。ありがとうございます。
FENNELという新たなチームで走り始めるGON選手。同チームではどのようなロール(役割)を担当するのでしょうか。とにもかくにも、2024年にも彼のタレント性には目が離せないことでしょう。