ウラジーミル・プーチン大統領は、ロシア国内におけるeスポーツトーナメントの開催を指示しました。運営を担うのはLesta Studioです。ロシアのウェブメディアが報じています。
採用されるゲームは『World of Tanks』『World of Warships』『World of Tanks Blitz』と、ロシア圏を中心にヒットしたタイトルが検討されている模様。また、Lesta Studioの担当者はロシアメディアの取材に対し、中国「Tencent」が保有するライアットゲームズの『リーグ・オブ・レジェンド』も採用される可能性があるとしています。
なお、ロシアでも多くのプレイヤーを持つ『Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)』については、「ゲーム内での一方的な政治的報道」により採用に至らないと説明しています。これは今年5月に、『CS:GO』のゲーム内において、ロシアでは検閲対象となる情報を発信する有志制作のマップが公開されたことを指していると考えられます。
採用が決定している前述の3タイトルについては、これまでベラルーシを拠点において活動していた「Wargaming.net」の作品です。現在同社はベラルーシおよびロシアからは完全に撤退。ゲーム運営はLesta Studioに移管されています。
2022年2月のウクライナ侵攻以降、ロシアから数多くのゲーム企業が撤退。任天堂やマイクロソフト、ソニーといった家庭用ゲーム機向けストアも閉鎖されている状況にあります。これを受けてか、ロシアではゲーム産業に対する取り組みを強化。2022年12月には、幅広いジャンルのIPを生み出す「ロシア版Electronic Arts」を目指した取り組みや、ロシア製のゲームエンジンの開発などのプロジェクトを掲げています。今回のトーナメント開催もその一環と言えるでしょう。