戌神ころねさんも困惑した伝説のクソゲー、『コンボイの謎』は、なにが“謎”だったのか? 当時を知るファンが全てを解説

1986年にリリースされた『トランスフォーマー コンボイの謎』。本当の謎はコンボイではなく〇〇〇〇〇〇のほうだった!

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(C) TAKARA CO.,LTD 1986.(C) TOMY 「トランスフォーマー」「TRANSFORMERS」は株式会社タカラトミーの登録商標です。(C) 2016 COVER Corp.
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「開始2秒で死ぬゲーム」として知られ、今なおゲームユーザーの間で人気のファミコンソフト、『トランスフォーマー コンボイの謎』。そんな伝説のタイトルを人気VTuber「戌神ころね」さんがプレイし、改めて注目が集まっています。本稿ではネタがひとり歩きしている今だからこそ、当時の混乱の様子や数々の「謎」を解説しつつ、リスナーをザワつかせたころねさんの奇跡のプレイを振り返ります!

▲戌神ころねさんの『トランスフォーマー コンボイの謎』実況配信本編

◆ポロリと出た「これヤバいかも……」

ころねさんが『コンボイの謎』の実況を始めたのは9月9日夜10時のこと。難易度の高さは有名なので、長時間配信になってもいいよう土曜の夜に設定したそうです。

注目のファーストプレイはリスナーの期待通り開始2秒で即死に。そのまま立て続けに残機を失い、28秒でゲームオーバーになってしまいました。それはまさにユーザーが期待する通りの展開。『コンボイの謎』の全プレイヤーが通る道です。

どうやら当初は『コンボイの謎』を侮っていたようすのころねさん。しかしファーストプレイの感触で「これヤバいかも!(笑)」と悲鳴に近い叫びを上げることに。きっと本格的に長丁場の配信を覚悟したことでしょう。

▲スタート地点から1画面も動くことなく、突っ込んできたジェットロン(戦闘機型トランスフォーマー)の弾を受けて爆散!
▲あまりにもあっけない最後に、ころねさんも思わず笑ってしまいます。
▲そして、あっという間にゲームオーバー……。この間、わずか28秒。

『コンボイの謎』が「伝説のクソゲー」と呼ばれるようになった理由のひとつに、開始2秒で被弾する容赦のなさ、ちょうどいい所に配置された敵、ちょうどいいタイミングで飛んでくる弾など、初見殺しの多さがあります。

一般的なアクションゲームの場合、ゲーム開始直後は操作の確認をさせるために練習の時間を作るものです。しかし『コンボイの謎』には、そんな配慮など一切ありません!! これがデストロンとの因縁のバトル! セイバートロン星を滅亡の危機にまで追いやった戦争の苛烈さ! とにかくトライ&エラーで道を切り開くしかありません!! さあ、戦いだ!!

「当時、ファンは嬉しかったんじゃないかな」

そんな中、ころねさんの何気なく放ったひと言に筆者はハッとさせられます。

そういえば当時、国内販売された「トランスフォーマー」ゲームといえば本作が初。自分の手でトランスフォーマーを操作し、変形させる喜びはゲームの難易度を何倍も上回るものがありました。

操作感も優秀で目立ったラグはなし。敵の配置さえ覚えておけば1発も弾を発射することなく一気に駆け抜けることもでき、現在の評価ほどは難しく感じませんでした。

確かに前述した初見殺しの要素や、9面で待ち受ける迷路(決まったルートを通らないとループしてしまう)など、「伝説のクソゲー」と呼ばれるだけの難しさはあります。ただ当時はそれを話のネタにしたものの、ステージを周回し、隠し要素を集めて真エンディングに到達するほど熱中したものでした。

▲全プレイヤーを苦しめた2面。モタモタしているとすぐに攻撃を食らってしまうので、なるべく上の段をキープしながら突っ切るのが一番です。ころねさんがもっとも手間取ったのもこの2面でした。

また『コンボイの謎』はコマンドを入力することで、ゲームオーバー時のステージまたはボス面から再開できる裏技があり、難易度を大幅に軽減してくれました。

ファミコン全盛の80年代といえばファミコン雑誌に掲載された「裏技」がキッズの間で大流行したり、攻略本が飛ぶように売れたりした時代。親にゲームを買ってもらえなかったキッズはお小遣いで攻略本だけを購入し、それでプレイしたような気分に浸っていたものです。

『コンボイの謎』もコンテニューや9面の迷路など、どう考えても攻略本ありきの要素があり、攻略本を片手にプレイしたユーザーも多かったのではないでしょうか。筆者もそのひとりでした。

▲問題の9面。上中下の3ルートのいずれかを進み、決まった地点を通過しないとステージの最初に戻されてしまいます。決まった地点は全部で5ポイントですが、正解しても特に何か印が出るわけではありません。自力クリアを目指すなら、気の遠くなるほどの組み合わせを総当たりするしかありませんでした。

ころねさんは当初、コンテニューのことを知らず、リスナーにその存在を教えられてもできるだけ自力でクリアしようとしました。なぜなら当時のキッズが攻略本頼りだったことを知らず、ズルになると思ったからです。全10面あるうちの1面を7分ほどでクリアしましたからまだ心に余裕があり、様子を見たいという気持ちもあったでしょう。

ところが難易度が跳ね上がった2面はゲームオーバーラッシュで何度も1面からやりなおすはめに。まさに試練のデスループです。せっかく2面に到達しても、すぐに敵が突っ込んできて台無しになってしまい、そのたびにころねさんは天を仰いでいました。

そこでころねさんはついにコンテニューを解禁。少し申し訳なさそうにしながら何度も2面にチャレンジして、ようやくクリアを果たします。はじめて2面に到達してから約90分。1面からのデスループも含むので純粋なクリアタイムではないものの、長い死闘に終止符を打ちました。

そんなころねさんのプレイスタイルは、「まずは自分でやってみる」こと。

しかもストイックにクリアをめざすのではなく、寄り道要素があれば寄り道し、隠しステージがあれば探してみるエンジョイタイプです。変に撮れ高を気にしないのでサクサクとクリアできるところはテンポよく進み、「そうそう、ここはこういう失敗をするんだよね」と思うところはちゃんと失敗してくれます。親近感のあるプレイですし、心からゲームを楽しんでいることがわかるので、リスナーも友人のプレイを横から見ている感覚で長時間配信に付き合ってしまうのです。

▲ラジカセにトランスフォームするデストロンの情報参謀サウンドウェーブには、カセットテープにトランスフォームする「カセットロン」と呼ばれる部下がいます。まさに時代を感じるガジェットです。

2面を突破したころねさんはその後、9面までサクサクとステージを撃破していきます。

3面のクリア時間は約4分、4面は約4分、5面は約23分、6面は約2分、7面は約14分、8面は約10分。さらに8面では隠しステージまで発見します。

問題はやはり最終ステージ直前の9面。決まったルートを進まないとループしてしまう迷路ステージです。

走破するだけなら9分でクリアしたころねさんですが、ゴールしたつもりがまた9面のさいしょからスタートさせられ「バグ!?」と困惑。リスナーから迷路ステージであることを教えられると、とりあえず自力でのクリアを目指します。

この時、リスナーは全員こう思ったことでしょう。「絶対ムリでしょ……」と。80年代当時なら攻略本の出番です。

ころねさんもはじめは色々と試すものの、9面スタートから23分ほどが経過したところで「最初だけ教えてほしい」とついに白旗を上げます。そして前半の正解ルートを教えてもらうのですが……それでクリアできるほど『コンボイの謎』は甘くありません。ルートの組み合わせは膨大にあり、総当たりをしていたら朝になってしまいます。

ところが9面スタートから50分が過ぎたあたりで、ついにステージを突破! 色々と試す中、偶然とは言え正解を引き当てました。

これに対してコメント欄も「マジか!」「すげえ!」の大合唱。迷路を抜けてボス戦に突入したころねさんも、「ほあああああああ!」と本日の配信で一番の歓声をあげました!

さらにころねさんは最終10面を約16分でクリアすると、完全クリアを目指してさらに2周! 本作ではステージの途中に隠されたアルファベットを集めることで真の主人公「ロディマスコンボイ」が登場するのですか、まずはそれをめざして再プレイします。そしてロディマスコンボイが操作可能になると、ロディマスコンボイを操り、通常ステージとほぼ変わらない裏ステージ全10面を乗り越えてついに真エンディングに到達しました。

完全クリアまでの総プレイ時間は約6時間20分。当時のキッズでも途中で投げだしたという『コンボイの謎』を遊びつくすとは、さすがころねさん。何度失敗しても「……ヨシッ」と気持ちを切り替え、最後の最後まで楽しんでいました。

▲サイバトロンの新司令官「ロディマスコンボイ」でプレイするには、各ステージに隠された赤いアルファベットを全7個集める必要があります。

◆何が謎で、謎の答えとは何だったのか?

当時のキッズまたは「トランスフォーマー」のファンを除き、「伝説のクソゲー」部分しか知らないゲームユーザーはおそらくこう思うはず。

「結局、コンボイの謎ってなんだったの? 主人公はコンボイじゃないの?」と。

そもそもアニメ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」の主人公といえば、正義の軍団サイバトロンの司令官コンボイです。しかし『コンボイの謎』でプレイヤーの分身となるのは、途中から加入するレギュラーキャラクター「ウルトラマグナス」。ストーリーも、当時上映が予定されていて結局見送られた劇場用アニメがベースになっています。

通常ならコンボイを操作してデストロン兵を倒すゲームになるのが自然ですが、『コンボイの謎』は特異な事情から完全ファン向けのゲームとなっています。そこがそもそもの混乱の元でした。

謎を解くためのヒントは提示されるものの一切の説明はありません。パズルのピースのひとつを見て全体の絵柄を想像するようなものですから、「トランスフォーマー」に詳しくないプレイヤーでは圧倒的に知識不足・説明不足で伝わるはずがありません。

▲2019年に発売された完全変形トイ「MP-44 コンボイ Ver.3.0」。アニメ版のフォルムを再現したばかりか、コンボイを演じる玄田哲章さんのセリフも聞けるサウンドギミックつきという高額トイです。
▲2024年2月発売予定の完全変形トイ「SS-119 ウルトラマグナス」。ドット絵ではよく分からないデザインも、こうしてみると細部までよくわかります。

アニメ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」が日本で放送されたのは1985年7月のこと。コンボイ率いる正義のロボット生命体「サイバトロン」と、メガトロン率いる悪のロボット生命体「デストロン」が毎回戦うというストーリーです。最終回は特にその戦争が終わることはなく、通常回を放送して新番組「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」へとバトンを渡しました。

「トランスフォーマー」のお膝元であるアメリカでは、「2010」放送前に劇場版「トランスフォーマー・ザ・ムービー」を上映。そこではコンボイとメガトロンの一騎打ちを経て、コンボイは戦死、重傷を負ったメガトロンはガルバトロンという新たな姿にパワーアップします。そのパワーアップを行ったのが惑星型の巨大トランスフォーマー「ユニクロン」で、誇り高き独裁者だったガルバトロンはユニクロンの奴隷にされてしまいます。

一方、リーダーを失ったサイバトロンは、「リーダーのマトリクス」というアイテムをコンボイから継承したウルトラマグナスが新司令官になります。

ちなみにウルトラマグナスは移動要塞「スクランブルシティ」の司令官「シティコマンダー」という役職で、簡単に言えばコンボイに次ぐ身分です。

しかしマトリクスはウルトラマグナスを真のリーダーとして認めず、代わりに若き騎士「ホットロディマス」を次世代の司令官に選びました。ホットロディマスはマトリクスのパワーを受けて「ロディマスコンボイ」にパワーアップ。「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」ではそのロディマスコンボイ新司令官と副司令官ポジションのウルトラマグナスが、サイバトロンを率いることになるのです。

▲2021年8月に発売された完全変形トイ「KD-12 ロディマスプライム」。日本でアニメが放送された際は「ロディマスコンボイ」と呼ばれていました。なお、ころねさんもロディマスのビークルモードを「ロケットみたい! かっこいい!!」と絶賛していました。

「トランスフォーマー・ザ・ムービー」でロディマスがガルバトロンを倒し、ユニクロンも破壊されたことでサイバトロンとデストロンの長きに渡る戦争は一旦終結に。「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」ではガルバトロンが復活するものの軍団としては以前ほどの勢いはなく、デストロンとの戦争よりも宇宙を舞台にした冒険物語が描かれるようになります。

ところが日本では「トランスフォーマー・ザ・ムービー」の上映が断念されたことでミッシングリンクが生まれてしまいました。そのためタカラ(現タカラトミー)は、「2010」の放送がスタートした時にキッズが戸惑わないよう、とあるキャンペーンを打つことにします。

それが「コンボイが死んだ!」と呼ばれるキャンペーンでした。

コンボイの遺体を移送するシーンがCMで放送される中、雑誌や大百科では新戦士ロディマスらを大々的に露出させ、「新番組ではコンボイの代わりに新主人公が活躍します」と宣伝。『コンボイの謎』はそのキャンペーンの一環として、「コンボイを殺した相手の正体」「コンボイに代わるニューヒーロー」がわかるものとして企画されました。

「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」を当時、毎週楽しみにしていた筆者も、新番組「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」のことを知り、ワクワクとともに不安を感じました。

印象的なのはやはり「コンボイが死んだ!」キャンペーンで流されたCMでした。大勢の人々に見送られながら移送されるコンボイの亡骸……。映像の質も当時としては高く、まるで映画を見ているような感覚の中で大きな衝撃を受けました。

それと同時に露出をはじめるロディマスら新戦士たち。一体、何が起こっているのかまったく分からず、アニメ雑誌や大百科などを読みあさったものです。

そして始まる「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」。番組の冒頭では「トランスフォーマー・ザ・ムービー」のあらすじが紹介され、その中でコンボイが戦死したこと、デストロンに勝利したことが語られます。雑誌の記事なども合わせると、この時点ですでに「トランスフォーマー・ザ・ムービー」で起こったことがだいたいわかるため「謎」など残っていません。

『コンボイの謎』が発売されたのはまさにそのタイミング。「2010」放送開始から1か月後の1986年12月のことでした。

「コンボイを殺した相手の正体」は明言こそされませんでしたが作品の空気的にメガトロンだと分かりましたし、「コンボイに代わるニューヒーロー」ことロディマスコンボイはすでにブラウン管で活躍中。しかも肝心のゲームをやっても説明不足で「これじゃ分からないよ」と逆にダメ出しする始末。「開始2秒で即死」とあわせ、当時のキッズの間ではネタとして愛される存在になったのです。

▲2022年3月に発売された完全変形トイ「KD-19 オプティマスプライム with トレーラー」に付属したマトリクス。リーダーの証であり、普段は司令官のボディに収納されています。

◆本当の謎は〇〇〇〇〇〇……!

『コンボイの謎』に込められた謎は、「コンボイを殺した相手の正体」と「コンボイに代わるニューヒーロー」の2つに加え、コンテニューやワープ要素といった裏技系も含まれていたようです。

またマトリクスの継承についてもスタート直後にそれらしい場面が挿入されていました。スタートボタンを押すと同時にコンボイの顔が3つの弾を発射し、それをウルトラマグナスが受け取るという場面です。しかし本来のマトリクスとは形状が異なるうえ、一瞬の出来事なので気づくプレイヤーは少なかったのではないでしょうか。

▲スタートボタンを押すとコンボイの顔が弾を発射し……。
▲その弾をウルトラマグナスが継承します。

コンボイを殺した相手については、8面の隠しステージにメガトロンのレリーフが現れることで表現されていたようです。

ここでもし「ワハハハハ! ワシがコンボイを殺してやったのだ!」等、セリフでも入っていれば分かりやすかったのですが、本作はそういった配慮がなく、まさに「知っている人向け」の内容です。難易度が高いのはゲームだけではなく、それらメッセージの解読も難易度が高かったと言えるでしょう。

▲8面に登場するコンボイの顔。続く9面の隠しステージではメガトロンのレリーフが登場することから、メガトロンがコンボイを倒した……というメッセージになるようです。
▲こちらがメガトロンのレリーフ。

「コンボイが死んだ!」キャンペーンと「2010」冒頭のあらすじ解説でミッシングリンクはだいたい埋まりますが、唯一残された謎がありました。それがコンボイの宿敵、メガトロンとガルバトロンについてです。

日本でガルバトロンが登場したのは、まだ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」を放送していた頃。雑誌・玩具展開用にひと足早く戦列に加わったのですが、その時の役職は「要塞参謀」という現在とは異なる肩書で、しかもメガトロンの部下という設定です(「トランスフォーマー・ザ・ムービー」以降は「新破壊大帝」)。

カラーリングも異なり、現在のパープル一色ではなくグレーが目立つ地味な色合い。その一方で見た目はなんとなくメガトロンに似ていて設定のゆらぎがうかがえます。

▲タカラトミーモール限定で2022年3月に販売された、要塞参謀バージョンのガルバトロン。
▲2021年12月に発売された「KD-16 ガルバトロン」。アニメに登場した新破壊大帝のバージョンです。

「別人? 同一人物? それともただ昇進しただけ?」

コンボイと違って情報が少なく、憶測しかありません。

さらに「2010」のアニメ放送がスタートしても「メガトロンが謎の失踪を遂げ、新破壊大帝ガルバトロンも宇宙の果てに追放され……」とまるで別人のように解説されており混乱は増すばかり。どう聞いてもガルバトロンの声はメガトロンと同じなのですが……。

ちなみにメガトロンとガルバトロンを演じた加藤精三さんは、「2010」のアフレコに際して「メガトロンとガルバトロンは同一人物なので同じ演技でお願いします」と説明を受けたそうです。

結局、そのあたりの謎はうやむやになったまま、いつの間にか同一人物としてファンの間で定着したのでした。

▲1986年10月に講談社が出版した「トランスフォーマー大百科」。玩具版とアニメ版の両方のキャラクターデザインが掲載されていてお気に入りの私物です。裏表紙ではウルトラマグナスとガルバトロンがバトルを繰り広げていました。
▲「トランスフォーマー大百科」内の新キャラクター告知ページ。情報量のなさが当時の混乱ぶりを物語っています。
▲「トランスフォーマー大百科」内、ガルバトロンの紹介ページ。「2010」放送前なので要塞参謀として紹介されています。ちなみに玩具展開で先に発売されたものの、アニメに初めて登場したのは「トランスフォーマー・ザ・ムービー」からなので、アニメだけ見ている分には何の矛盾もありません。
▲ガルバトロンページにおけるメガトロンの記述。この本が出版された1か月後に「2010」のテレビ放送がスタートしました。「トランスフォーマー・ザ・ムービー」のサプライズとして正体を隠していたら、答え合わせをする機会を失ってしまった……といった感じなのでしょうか?

そんな、ころねさんも最後の最後まで「何が謎だった?」と首をひねっていた『コンボイの謎』。当時のキッズとしては「トランスフォーマー・ザ・ムービー」の代替ストーリーとして、「きっと映画はこんな感じだったんだろうな」と妄想しながらプレイするのが楽しかったのですが、そのあたりの事情を知らないと謎は謎のままでしょう。

ちなみにゲームではタイムトンネルを使って現在・過去・未来をまたにかけて冒険をするというストーリーになっていますが、「トランスフォーマー・ザ・ムービー」はまったく異なり、さまざまな惑星を新キャラクターたちが冒険していました。

ゲームを3周し、ようやく真エンディングに辿り着いた時のころねさんのリアクションは、まさに当時のキッズと同じでおもしろかったので、ぜひ実況配信の本編も覗いてみてください。

(C) TAKARA CO.,LTD 1986.

(C) TOMY 「トランスフォーマー」「TRANSFORMERS」は株式会社タカラトミーの登録商標です。

(C) 2016 COVER Corp.

《気賀沢昌志@インサイド》
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