Activisionは『Call of Duty: Modern Warfare 2』と『Call of Duty: Warzone』に実装されている対アンチチートシステム「RICOCHET」の新たなアップデートを開発者ブログにて公開。それは「チーターに“幻覚”を見せる」というユニークな内容です。
◆存在しないプレイヤーを見せることでチート使用者を翻弄
今回実装される幻覚(Hallucinations)は、ゲーム内に不正ツール利用者のみが見えるキャラクターのデコイを設置。これは実際にプレイヤーが操作していないキャラクターであり、不正ツール利用者は“存在しない敵”に惑わされることになるのです。もちろん一般のプレイヤーはこれを視認することはありません。
この幻覚(デコイ)は実際にプレイヤーが操作しているキャラクターを模した動きをするとのこと。それが幻覚か、実在するプレイヤーなのか、不正ツール利用者は判別しにくくなっている模様。
幻覚によって不正ツール利用の疑わしいプレイヤーを特定するほか、幻覚と戦う不正ツール利用者の情報をデータとして得ることが可能になります。
◆実装を見送ったものの、チーターの足を引っ張る技術も開発
RICOCHETチームは、ゲームへの実装は見送ったものの“流砂(Quicksand)”も開発。これは不正ツール利用者のキャラクターの動きを遅くしたりフリーズさせるなどの措置を与えるほか、不正ツール利用者のコントロールマッピングをランダムなものに書き換え(例えば視点操作の上下を入れ替えるなど)るというもの。
実装見送りの理由に関して、一般プレイヤーが逆に流砂にかかった不正ツール利用者の動きに戸惑ってしまうおそれがあるとしています。
RICOCHETはこれまでも「武器を持てなくなる」「攻撃の無効化」「一般プレイヤーの姿が見えなくなる」といったユニークな不正ツール対策を講じてきました。これからもアンフェアなプレイと戦っていく意志を示しています。