ファッション専門学校「東京モード学園」の生徒は、大型イベント「Riot Games ONE」の一コンテンツとして、ゲームキャラクターの「バウンドコーデ」をデザイン。12月1日に、生徒と『VALORANT』ブランドマネージャーを交えた授業が実施されました。
バウンドコーデとは、普段着にキャラクターのエッセンスを取り入れたコーディネートのこと。今回は、東京モード学園の生徒が『VALORANT』のエージェント&『League of Legends(以下、LoL)』のチャンピオンより、バウンドコーデをデザインしています。
12月1日の授業では、生徒によるコーデデザインの発表に加え、『VALORANT』ブランドマネージャーによるフィードバックが実施。ゲーム製作陣と生徒が頻繁に言葉を交わし合い、綿密に交流する空間となっていました。
今回、特別に本授業を取材することができた編集部。和気あいあいとした雰囲気の中進む授業の後、参加した生徒にインタビューも敢行したので、その内容をご紹介しましょう。
◆生徒によるデザイン発表!ブランドマネージャー「勝手にグッズ化したら怒られるんですかね?(真剣)」
授業には『VALORANT』ブランドマネージャーの佐藤氏と、『LoL』ブランドマネージャーの森下氏が来訪。「バウンドコーデ」というコンテンツ実施に関して、その狙いを「ファッションを通じ、イベントを“自分のもの”として楽しんでほしい」と語りました。
授業は笑いを交えつつ、穏やか且つ真剣な雰囲気で進行。生徒は、自身が担当したキャラクターのバウンドコーデと、制作する上での工夫や意識した箇所などを発表していました。
発表されたバウンドコーデは、いずれも普段着として着用できそうなデザインでありつつ、キャラクターのエッセンスをふんだんに取り入れたものに。衣装・髪色・アクセサリー・能力など、生徒によって着想を得る部分は異なっており、佐藤氏・森下氏からも「なるほど」「すごいな…」という声が上がることもしばしば。
その中でも特に佐藤氏らが感心していたのは、能力・エピソード・性格など、キャラクターの外見だけでなく、“中身”から着想を得たデザイン。例えば、『LoL』の「エズリアル」よりデザインされたコーデは、“冒険家”という彼のエピソードをモチーフに作られたそう。首元のネックレスは、エズリアル攻撃時の黄色いエフェクトを意識したデザインになっているとのことでした。
仕様から着想を得た本デザインに、森下氏も「すごく新鮮なデザインだと思います」「エズリアルは動きのあるキャラクターだと思うんですが、そういう部分も表現していただいて、良いなと思いました」とコメント。普段からゲームで「エズリアル」を使用しているファンにとっては、ときめかざるを得ないものとなっていることでしょう。
筆者の感覚にはなりますが、担当生徒が多かったキャラクターは、『LoL』のチャンピオン「ティーモ」だったと思います。「ティーモ」とは、モフモフとしたキツネのような二足歩行の生物。人間ではないキャラクターのバウンドコーデであっても、生徒たちはカラーや素材といった着眼点から、バウンドコーデを巧みにデザインしていました。
そのほか、『VALORANT』の「キルジョイ」をイメージしたボストンバッグを始め、日常生活にもイベントにもバッチリなバウンドコーデが続々と紹介。その高いクオリティに、佐藤氏も思わず「これって勝手にグッズ化したら怒られるんですかね?(真剣)」「いやあ、これ欲しいなあ…」と呟き、生徒の笑いを誘っていました。
◆仲良し(?)4人組にインタビュー!生徒「課金は結構しますね」
ーーこの授業を受けたきっかけは、どのようなものだったんでしょうか?
山崎さん: 学校からオファーがあって、ゲーム好きの方はやりたかったら是非、ってことだったので。私自身、ゲームをプレイしているわけではなかったんですけど、実況や大会をよく見ていて、ファッションが好きということもあったので、やりたいなと思って参加しました。
ーーちなみに、普段実況者はどういう方を見られるんですか?
山崎さん: えっと…!(笑)。実況者だと「釈迦」さんとか「関優太」さんとかで、プロゲーマーだとCRのMeiy(メイ)さんとかですかね。Meiyさん、推しです(笑)
鄭さん: 推しなんや(笑)。知らんかった。
ーーなるほど(笑) では、鈴木さんはいかがでしょうか?
鈴木さん: 僕は元々、中高生くらいの時に『LoL』をやってて、まあまあなランクまでいってたんですけど…。
ーーお、どれくらいですか?
鈴木さん: プラチナですね。
鄭さん: ふふ(謎の笑い)
鈴木さん: いや、授業の前にランク調査があって、「何だったかな~」と思って、間違えてダイヤ(1つ上のランク)って書いちゃって。結構な差が……(笑)
ーーそれはヤバいですね(笑)
鈴木さん: そういうの(プレイ歴)があったりとか、あと、Riot Gamesさんって有名なゲーム会社じゃないですか。最近『VALORANT』も実況者の方がかなりプレイしていて、それで興味を持って参加しました。
ーーありがとうございます。今回、バウンドコーデをデザインするにあたって、意識した箇所や見てほしいポイント、難しかったことなどはありますか?
※平さんは『VALORANT』より、「ジェット」のバウンドコーデをデザイン
平さん: アイテムには、普段着れるようなジャケットとかパンツスタイルを取り入れて、そこに「ジェット」のカラーリングを加えて。靴も、(ジェットは)飛ぶイメージがあるので、羽みたいなものを付けました。
『VALORANT』自体に近未来感があるので、リアルクローズ(普段も着用できる、シンプルなデザインのこと)寄りではないんですが、少しSFチックな感じをイメージして、デザインしました。
ーー鄭さんはいかがでしょう。
鄭さん: 難しいなって思ったのは、普段学校の授業って「こんな服着ないだろ!」みたいな服をデザインしてるんですよ。
鈴木さん: 確かに(笑)
鄭さん: そこで今回言われたのが、バウンドコーデだからリアルクローズにってことで。それ(普段着ないような服)になっちゃいけないのかな、って。ゲームのキャラクターって派手だから、それをどうやってリアルクローズにするのかが結構難しかったです。
(自分の場合は)柄とか色とかで、ゴリ押しで表現しちゃっているので、キャラクターを知らない人からしたら「普段着だろ!」ってなっちゃうんですけど(笑)
ーーなるほど。それでも、うまく表現できましたか?
鄭さん: ……頑張りました(笑)
他3人: (笑)
ーーありがとうございます(笑)最後に、今回の授業の感想と、今後の抱負みたいなものがあれば教えてください。
山崎さん: 私はデザイナーを目指しているので、自分なりに学業とか頑張って、将来に向かって頑張っていければと思います。くじけずに…スパルタな学校なので(笑)
鄭さん: 今回みたいな企画は、(将来の)夢がまだ決まっていない私からすると、経験の幅も広がるものだったので、すごく良かったです。こういうこと(授業)があればまたあれば良いなって思っています。頑張ります!
鈴木さん: 僕もデザイナーを目指してはいるんですけど、ゲームが好きなので、ゲームのキャラスキンのデザイナーも楽しそうだなっていう風に思っていて。今回こういう機会があって、良い経験になったなと思います。
ーー課金、してますか?
鈴木さん: 課金は結構します(迷いなき目)
ーー(笑) ありがとうございます。では最後に、平さん。
平さん: 自分もデザイナーを目指していて。普段着るような服やコレクション(ファッションショー)用以外にも、ゲームの(キャラクターやスキンなどの)デザインもやってみたいなと思いました。
「東京モード学園」生徒が制作したバウンドコーデのデザイン一覧はこちら:https://riotgames-one.com/2022/news/mode/